この記事では、「ももひき」と「レギンス」の違いについて紹介します。
ももひきとは?
ももひきは日本の伝統的な下半身に着用する衣服で、漢字では「股引」と書きます。
腰から踝までを覆うもので、ズボンのような形をしています。
ズボンよりも肌に密着しており、昔は普段着として使われてきました。
現在は防寒用など下着として身に付ける人が多いです。
また、祭の際に神輿を担ぐ時の服装として、ももひきがあります。
ももひきは安土桃山時代に生まれたといわれており、江戸時代には普段着として使われていました。
元になったのは、ポルトガルから伝わったカルサオという衣服になります。
ももひきには足首までの丈のものもあれば、膝丈の短いものもありました。
関西では丈が短いものを「ぱっち」と呼び、長いものを「ももひき」と呼んでいました。
暑い時は膝丈までのももひきで、寒い時期は足首まで覆うももひき等使い分けていたのです。
江戸では素材によって呼び分けていて、木綿素材のものが「ももひき」で絹製のものが「ぱっち」でした。
当時、ももひきは作業着のようなもので、大工など職人が作業をしやすいと好んで身に付けていたとされます。
レギンスとは?
レギンスはボトムスの一種で、腰から足首までの丈があります。
体にピタッとフィットするもので、ももひきのような形をしています。
アウターウェアとして用いられることが多く、インナーウェアとして用いられるものはスパッツとして呼び分けています。
2000年代に女性のお洒落着として流行し、レギンスという名称が定着しました。
それまでは全てスパッツと言っていたのです。
レギンスに明確な定義などはありませんが、カジュアルウェアとして使われています。
本来レギンスは、西洋のゲートル(脚絆)を指す言葉でした。
脛の部分に巻くように身に付け、陸軍の装備の一つだったとされます。
障害物などに裾が絡まるのを防ぐ役割がありました。
ももひきとレギンスの違い
ももひきとレギンスは形はよく似ていますが、異なる使われ方をしています。
ももひきは現在、防寒などを目的にしたインナーウェアとして使われることが多いです。
それに対してレギンスは、女性用のアウターウェアとして使われています。
ももひきは年配の男性が身に付けるイメージがありますが、男性用も女性用もあります。
優れた保温性を持っているので、冬の寒い時期などに重宝します。
レギンスは女性用のカジュアルウェアとして定着していて、男性が身に付けることはあまりありません。
子供向けのレギンスの場合には、男女兼用になっていることも多いです。
柔らかく動きやすいので、子ども向けの衣服としても人気があります。
まとめ
ももひきはインナーウェアで防寒対策として身に付けることが多いです。
お祭りの際の服装に用いられることもあります。
レギンスはアウターウェアで、女性用のカジュアルウェアとして身に付けることが多いです。