「都合」と「具合」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「都合」と「具合」の違い生活・教育

この記事では、「都合」「具合」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「都合」と「具合」の違い

「都合」「具合」は、非常に似た使われ方をする場合がある言葉です。

どちらも「調子がよいか悪いか」という意味で用いられることがあるからです。

しかし、この二つの語には違いがあります。

「都合」は、「他の予定や理由、影響があること」という意味で用いられることもあります。

一方「具合」にそのような意味はありません。

「具合」「物事の状態や様子」について言及するときに多く用いられる言葉です。


「都合」と「具合」の使い方の違い

「都合はどう?」と尋ねられたとき、「予定は空いている?」ということを聞かれています。

しかし、「具合はどう?」と尋ねられたときは、予定のことよりも「体調は大丈夫?」と心配されている場合が多いです。

以上がこの二つの大きな使い方の違いでしょう。

「都合」「他の事情との兼ね合いに問題があるかないか」について言うときに用いられます。

「具合」は兼ね合いがあるかどうか関係なしに、「その状態について」言い及ぶときに用いる語です。


「都合」と「具合」の英語表記の違い

「都合」は英語表記で“convenience”です。

“convenience”には便宜、という意味もあります。

「具合」を英語で表すと“condition”です。

「都合」の意味

「都合」は様々な意味を持つ語です。

基本的には、「何かをする場合において、他の物事に影響を及ぼす理由や事情」ということですが、このことから、「予定の調整」「お金を工面すること」などの意味が生じました。

つまり、「何らかのことをやりくりすること」です。

また、「調子がよいか悪いかということ」に関しても「都合」という語が使われます。

「都合」の使い方

「都合を尋ねる」と使った場合は、「調子や具合がよいか悪いかを尋ねる」という意味になります。

「都合があり欠席する」と用いた場合は、「他に事情があるため欠席する」ということです。

「都合をつける」という場合は、「予定を調整する」という意味になります。

このように、「都合」は用いられる文脈によって意味が微妙に異なってきます。

「予定や事情、理由があること」「具合や調子の良さ、悪さ」「調整、やりくり」という三種類の意味を使い分けて覚える必要があります。

また、「都合三人」など数字に対して副詞的に用いた場合は、「合計で三人」という意味になり、「総数」を示す語になります。

「都合」を使った例文

・『その日は少し都合が悪いので、別の日にしてほしいです』
・『一身上の都合により彼女は退職した、と後から知らされた』
・『なんとかお金を都合して、私は子どもたちへのクリスマスプレゼントを買いました』
・『誘われたくない人に一緒に食事に行こうと言われたので、私は咄嗟に架空の都合を作り上げてしまった』
・『都合をつけて、と簡単に言われたが、予定を調整するのはなかなか難しかった』
・『都合上、彼とは別の駅で合流します』

「都合」の類語

「都合」の類語は「機会」(きかい)です。

「機会」とは「とあることを行うのにちょうどよいタイミング」ということです。

また、「理由」(りゆう)も「都合」の類語として考えられるかもしれません。

「理由」とは、「事情」のことで、「物事がそうなったわけ」のことです。

「都合」の対義語

「都合」の対義語は、はっきり定義づけられたものはないようです。

しかし、「都合」「何か予定があること」と考えた場合、「未定」(みてい)が対義語に当たると考えられます。

「未定」とは、「予定が定まっていないこと」という意味です。

「具合」の意味

続いて、「具合」の意味について見ていきましょう。

「具合」も様々な意味がある言葉です。

「物事の状態」「物事の運び方」のことを「具合」と言います。

また、「元気かどうか」「具合」です。

健康状態のことを「具合」と言い表します。

「世間の人が自分をどう見ているかどうか、自分の状態の様子を自分で感じ取ること」についても「具合」という語が用いられます。

まとめて言うと、「様々なものの状態、様子、有り様」のことが「具合」です。

「具合」の使い方

物事の状態や状況を確かめて言い表すとき、「具合」という言葉が用いられます。

「タイヤの具合がよい」と言った場合は「タイヤの状態がよい」ということです。

「風邪の具合がよくなった」と用いた場合、「風邪が快方に向かっている」という意味になります。

「そう思われては具合が悪い」と使った場合は、「そう思われてしまっては世間体がよくない」ということです。

「具合」を使った例文

・『具合が悪く、学校を早退した』
・『公園の遊具の具合を調べたところ、二箇所に破損が見つかった』
・『十年前に一度弾いたきりだという楽器の具合を調べたが、保存状態がよかったのか、未だ現役で使えそうだ』
・『味噌汁の味の具合を見てちょうだい、とよく祖母は私に言いました』
・『雨漏りの具合を確かめる』

「具合」の類語

「具合」の類語は「調子」(ちょうし)です。

「調子」とは、「活動しているものの状態」「進行の勢い」のことです。

また、「加減」(かげん)も「具合」の類語です。

「加減」とは、「調節された程度」「丁度よい程度」のことです。

まとめ

「都合」「具合」の違いについてまとめました。

「都合」「具合」「調子がいいかどうか」という意味があります。

しかし、二つの語には違いがあります。

「都合」「とあることをする上で、他に事情が存在すること」という意味です。

「具合」「物事の状態」という意味です。