「野沢菜」と「高菜」には味や見た目にどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「野沢菜」と「高菜」の違いを分かりやすく説明していきます。
「野沢菜」とは?
「野沢菜」は長野県にある野沢温泉村で作られているアブラナ科アブラナ属の漬け菜です。
そんな「野沢菜」は今では野沢温泉村だけではなく周辺地域でも作られるようになり長野県の名産となっています。
漬物のするために栽培された「野沢菜」は約1メートルもの丈に育ちます。
葉の形は大根の葉に似ています。
10月下旬から収穫が始まり長野県で雪が降り始める11月下旬まで続きます。
雪が積もり始めると「野沢菜」の栽培を行うことはできません。
そのため、冬の間は徳島県で栽培されています。
味は多少苦みがあるものの食べやすく、そんな「野沢菜」を寒冷地で漬物にすることで時間をかけ乳酸発酵することができ、よりマイルドな味に変化し漬物として最適な味へと変化します。
栄養素も豊富で、食物繊維はもちろん、βカロテン、ビタミンC、カリウム、マグネシウムなどが含まれています。
漬物ですが生活習慣病予防につながる栄養素が満載です。
「高菜」とは?
「高菜」はアブラナ科の葉野菜でからし菜の一種となります。
中国から日本に入ってきた「高菜」は日本各地で栽培されています。
株の大きさは20センチメートルから1メートル近くまであり、葉の形は少し縮れ幅広い形が特徴です。
「高菜」は1年中、収穫することができますが漬物に最適な「高菜」は12月ごろから3月ごろのものとなります。
日本中で栽培されている野菜ですが、主な産地は福岡県筑後地方、熊本県阿蘇地方、長崎県雲仙市吾妻町と九州が名産となります。
味は少し辛味があります。
温暖な九州地域で漬物にされることで発酵が進み酸味が強い漬物へと変化します。
栄養素も豊富で、ビタミンCをはじめ、ビタミンB1、ビタミンB2やβカロテン、葉酸などが含まれています。
「野沢菜」と「高菜」の違い
漬物になった「野沢菜」と「高菜」の見た目はよく似ているため混合されやすい漬物ですが、全く異なった漬物となります。
まず、産地において、「野沢菜」は長野県の野沢温泉村とその周辺。
「高菜」は九州地方と気候に大きな差があります。
もちろん、使用されている野菜も全く別物で、「野沢菜」は大根の葉のような形が特徴的です。
一方、「高菜」は少し縮れ幅広い形が特徴的です。
漬物にされる気候の違いから野菜本来の味の違いに加え「野沢菜」はマイルドな味わいに。
そして、「高菜」は酸味が強い味わいとなります。
どちらも、ご飯のお供に最適ですが、「高菜」は九州ラーメンのとんこつラーメンのお供としても有名です。
まとめ
このように、間違われやすい「野沢菜」と「高菜」は産地も使用されている野菜も味も全く異なったものとなります。
マイルドな味わいが特徴な「野沢菜」に比べ酸味が強い「高菜」は九州の名産となる九州とんこつラーメンにもぴったりの味で欠かすことができない具材となります。