八宝菜も中華丼も人気の高い中華料理ですが、その違いについて紹介します。
八宝菜とは?
八宝菜は中華料理の一種で中国ではパーパオツァイといわれています。
「八宝」がパーパオで、「沢山の」とか「多くの」という意味があります。
必ず八種類の具材を使わなければいけないというわけではありません。
また、「菜」がツァイで、「おかず」という意味があります。
八宝菜は肉や魚介類、野菜などを油で炒め、スープで軽く煮込んでからとろみをつけた料理のことをいいます。
使用する具材は色々あり、定番の魚介類はエビやイカ等です。
野菜には、白菜や青梗菜、ニンジン、タケノコ、ピーマン、ヤングコーン、シイタケ等が挙げられます。
それから豚肉や鶏肉、うずらの卵なども具材として使われており、高級食材として知られるあわびなどを使うこともあります。
使用する食材は多種多様です。
スープには、鶏ガラやオイスターソース、醤油、紹興酒、塩などで味付けしたものを使います。
八宝菜を広めたのは、李鴻章という人物とされます。
李鴻章は清王朝時代の政治家で、美食家としても知られていました。
八宝菜は、五目うま煮と呼ばれることもあります。
中華丼とは?
中華丼とは、白いご飯の上に八宝菜を盛り付けた丼飯のことをいいます。
中華丼は日本で生まれた料理として知られています。
八宝菜をご飯にのせて食べる人は中国にもいましたが、あまり行儀が良いものとは思われていませんでした。
現在でも中国では中華丼は食べられていません。
中華丼が誕生した時期ははっきりしませんが、昭和の初期といわれています。
当時は東京を中心に丼料理が流行しており、その流れで八宝菜をかけた中華丼が誕生したと考えられています。
中華料理店がまかないとして作ったという説もあれば、客からのリクエストで作ったという説もあります。
中華丼は様々な具材を作るので栄養バランスが良く、日本では定番の中華料理として定着しています。
中華料理店だけではなく、ファミリーレストラン等で提供しているところもあります。
電子レンジや湯せんで温めるだけで食べられるレトルト食品なども人気です。
八宝菜と中華丼の違い
中華丼は、八宝菜をご飯の上にのせた料理です。
どちらも使用する具材に特に決まりはなく、肉や魚介類、野菜など様々な具材を使うところは共通しています。
お店によって独自のアレンジが加えられていることも多いです。
それから中華丼はご飯と一緒に食べる料理なので、味付けは濃い目に仕上がっているところが多いです。
それに対して八宝菜は、素材の味そのものを楽しむ料理になります。
そのため中華丼と比べると八宝菜の方が薄味になっています。
まとめ
八宝菜と中華丼の違いは、ご飯の上にのせるかどうかです。
ご飯にのせずそのまま食べるのが八宝菜で、ご飯の上にのせてご飯と一緒に食べるのが中華丼です。
味付けは八宝菜の方が薄味で、中華丼はご飯に合うように濃い目の味付けになっています。