配線工事で使用する「電線」と「ケーブル」はどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「電線」と「ケーブル」の違について解説します。
「電線」とは?
「電線」とは、「電気を通す導体を電気の通らない絶縁体の保護皮膜で覆って作られる通電用の線」を意味する言葉です。
「電線」の使い方
一般的に「電線」とは「電気を通すための線」を指します。
電気工事で廃線に使用されるのが「電線」であり発電所から各地に電気を送ったり建物内で各部屋に電気を通したりするときに使われる電材が「電線」です。
内部で芯材となり電気を通す働きをする導体には銅が広く使われているほかアルミニウム製のものもあります。
導体を覆う保護皮膜には塩化ビニルやポリエチレンなどが用いられ導体を通る電流が外部に漏れ出さないようにしっかり保護します。
エネルギーとしての電気をやりとりするのに「電線」は欠かせない部品です。
遠く離れた場所へ安全に電気を送るには電線が最も確実かつ安価な選択肢です。
現在でもやりとりされる電気のほとんどは「電線」を経由しており高度に技術が発達した現代社会を支える重要な役割を果たしています。
「ケーブル」とは?
「ケーブル」とは、「離れた場所に電気屋信号を送るために用いられる細長い線状の部品」を意味する言葉です。
「ケーブル」の使い方
一般的に「ケーブル」という場合指しているのは「細長いひものような部品」です。
主に電気製品に用いられる部品であり電げ共休や信号入力などの使われる「ケーブル」ですが、より厳密にいうと「ある地点と別の地点とを結び離れた場所に電気エネルギーやや光信号などを伝送するための部品」が「ケーブル」にあたります。
「ケーブル」は部品そのものを指す言葉であり使われる目的や役割は問いません。
動力を伝えるものも操作信号を送るものも情報を伝達するために使われるものも細長い形状で離れた場所をつなぎややりとりや電装に用いられていればすべて「ケーブル」です。
「電線」と「ケーブル」の違い
導体を使った細長い線状の部品のうち電気を送るために使うものを「電線」、電気だけでなく電気信号や光信号などを送るために使われるものを「ケーブル」と呼んでいます。
部品の形状にも違いがあり導体のみもしくは導体を保護皮膜で覆ったものを「電線」、絶縁体をさらにシース(外皮)で覆ったものを「ケーブル」と線の構造によっても区別されます。
「電線」の例文
・『電線を工事するには資格が必要だ』
・『電線が切れて漏電の危険があるので近づいてはいけない』
「ケーブル」の例文
・『改定にケーブルを通しネットワークをつなぐ』
・『パソコンとプリンターをケーブルで接続した』
まとめ
「電線」と「ケーブル」はどちらも電気を使うのに欠かせない電材です。
普段あまり意識して使い分けることの少ない言葉ですが本来の意味はまったく異なります。
それぞれの言葉がなにを表しているのかを正確に理解しきちんと言葉を使い分けてください。