別の国に移り住む人を指す言葉として「移民」と「難民」があります。
この2つはどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「移民」と「難民」の違いを解説します。
「移民」とは?
「移民」とは、「自らの意思で国境を越えて移り住む人」を意味する言葉です。
「移民」の使い方
自らが住む国や地域を離れて国境を越え別の国へ移り住む人を「移民」といいます。
移り住む目的としては生活のためであることが多く、自国では仕事が見つからず働き口を求めて外国に移りすんだり新しい生活環境を求めて移住したりする人が「移民」です。
経済的な理由で移り住む人は貧しい層が中心ですが、生活環境などを理由に移り住む人の中には富裕層も多く見られます。
「難民」とは?
「難民」とは、「政治的な弾圧などの理由により国を追われ自国に住めなくなったため国境を越えて別の国に移り住む人」を意味する言葉です。
「難民」の使い方
政治的な理由により現在の地域に住み続けることが難しくなり逃げ出す人を指します。
政治的な弾圧や思想統制などのほか戦争や紛争など自らの身に危険が及んだために国を離れ逃げ出す人も「難民」です。
やむにやまれず逃げ出す形で国を離れているため着の身着のままに近い形であることが多く、荷物や財産などを持ち出せず身一つで別の国に渡る人も多くいます。
「移民」と「難民」の違い
自発的な理由で別の国に移住するのが「移民」、弾圧や戦争など自発的ではない理由で別の国に移らざるを得なくなったのが「難民」という違いで区別されます。
「移民」は基本的に合法的な形で出国し移住先に入国しますが、正式な手続きがとれない「難民」は難民認定など特別な手続きを必要とします。
「移民」の例文
・『移民は貴重な労働力だ』
・『移民受け入れを推進する』
「難民」の例文
・『国境に難民が押し寄せる』
・『難民キャンプを訪問する』
まとめ
「移民」と「難民」は自発的か否かで明確に区別されています。
政治的な扱いも全くの別物なので混同しないでください。
