「音速」と「マッハ」の違いとは?分かりやすく解釈

「音速」と「マッハ」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「音速」「マッハ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「音速」とは?

「音速」とは音が伝わる速さです。

音とは物理的な振動であり、それが空気や水などの物質を揺らし、耳などの聴覚器官に伝わるとその動きが音として認識されます。

そういった音となる物質の動きが広がる速度を指す言葉が「音速」です。

空気中では通常秒速340m前後ですが、水中では秒速1000mを超えますし、空気中でも気温によって速度が変わるなど、「音速」は条件次第でいくらでも変わります。

しかしその伝達速度がどれだけ変化しようとも、それは音の速さに違いないので「音速」です。

当然ですが音以外の速さを指す時には「音速」とは言いませんし、「音速」が速度の単位として扱われることもありません。

しかしそれが音であるなら、実際の数値がどのようになっていても、速度を表す言葉が「音速」と言えます。


「マッハ」とは?

「マッハ」とは「音速」を基にして作られた速さの単位です。

気温20度の空気中における音速を基準として定められた単位で、秒速340m、時速にして約1225kmが「マッハ」1に相当します。

「マッハ」2の場合は秒速680m、「マッハ」3なら1020mです。

「音速」でも説明したように、音の速度は条件によって異なり、気温が1度上がるごとに0. 6m速くなり、逆に下がれば遅くなります。

しかし実際の気温が何度であり、実際その時の「音速」が秒速何メートルであっても、「マッハ」の基準は秒速340mから変わりません。

「音速」「マッハ」1が同じになるように作られた速さの単位ではありますが、あくまでも音の速さを基にした速さの単位でしかなく、実際に使われる場合には「音速」とは無関係の単位と言えるでしょう。


「音速」と「マッハ」の違い

「音速」「マッハ」の違いを、分かりやすく解説します。

音が物質を伝わる速度が「音速」で、音が気温20度の空気を伝わる速度を1として基準にした速さの単位が「マッハ」です。

「音速」は音の速さだけを指すので空気中か水中か、温度は何度かなどの条件によっていくらでも変化します。

ですが「マッハ」は単位なのでどのような条件下でも秒速340. 29mから変化しません。

そのため「マッハ」1は「音速」を基準に定められましたが、「音速」「マッハ」が速度として等しいことは稀です。

「マッハ」幾つを音速の数倍と表現することはありますが、「音速」「マッハ」のように正確な速さの単位として扱われることはありません。

まとめ

「音速」を基に「マッハ」という単位が作られましたが、「音速」は音の速さことに使われる言葉でしかなく、「マッハ」は速さの単位であり、それぞれ独立した言葉です。

音の速さを指して「マッハ」ということはありませんし、「マッハ」1が実際に音が伝達する速さと同じという状況は、現実ではほとんどないでしょう。