鉄道職員が丸く小さい時計をポケットから取り出すところを見たことがある人もいると思いますが、鉄道時計と懐中時計は同じものなのでしょうか。
その違いについて紹介します。
鉄道時計とは?
鉄道職員が、実際に使用している懐中時計のことをいいます。
電車の運行には正確な時刻を知ることが重要なので、鉄道時計はなくてはならないものです。
日本では、1897年に初めてアメリカのウォルサムというメーカーの懐中時計を鉄道時計として導入しました。
その後、セイコーやシチズンといった国内メーカーの時計も鉄道時計として採用されています。
世界の時計産業の地として知られるスイスのメーカーの時計が採用されたこともあります。
鉄道時計は現在も鉄道職員に使用されていますが腕時計を使用している人もおり、全員が必ず持っているというわけではありません。
鉄道時計の特徴としては、蓋のないオープンフェイスであることや文字盤が見やすくなっていることなどが挙げられます。
真っ白の文字盤に大き目のアラビア数字が黒色になっています。
白と黒のコントラストは視認性が良いので、パッと見ただけでも今何時なのかがはっきり分かります。
それから精度が高いクオーツ式が採用されています。
最近ではもっと高精度な電波時計もありますが、電波時計は磁気に若干弱いという面があるのでクオーツ式が選ばれています。
懐中時計とは?
洋服のポケットや懐などに入れて持ち歩く小型の時計のことをいいます。
腕時計が普及するまでは懐中時計が主流となっていました。
文字盤はアナログ式になっており、落下しないように鎖や紐をつけて使用するのが一般的です。
蓋のないオープンフェイスのものや蓋が付いているハンターケースと呼ばれるものなどがあります。
また、蓋の部分に丸い穴を空けて、蓋を閉じたままでも時刻を確認できるものにハーフハンターケースがあります。
ハーフハンターケースはナポレオンとも呼ばれていますが、これはナポレオンが時計の蓋を開ける暇がない程忙しかったからといわれています。
その他にも文字盤やケースにガラスを使用したスケルトンという種類もあります。
鉄道時計と懐中時計の違いは?
鉄道時計は懐中時計の一種で、オープンフェイスで文字盤が見やすくなっているものをいいます。
蓋がついていないので、取り出しらすぐに時刻を確認することができます。
実際に鉄道職員に使われていますが、鉄道職員でなくても購入することができます。
懐中時計にはいくつか種類があります。
オープンフェイス以外にはハンターケースやハーフハンターケース、スケルトン等です。
また、看護師が使うのに便利なナースウォッチなどもあります。
ナースウォッチは、看護師が仕事で使う際に便利な工夫がなされている懐中時計です。
まとめ
懐中時計には色々な種類があり、その中の一つが鉄道時計です。
蓋のないオープンフェイスになっており、数字も白い文字盤に黒で書いてあるので見やすいのが特徴です。