「中央値」と「中間値」の違いとは?分かりやすく解釈

「中央値」と「中間値」の違い専門用語・業界用語

似たような言葉である「中央値」「中間値」ですが、どのような違いがあるのでしょうか?

この記事では、「中央値」「中間値」の違いを分かりやすく説明していきます。

「中央値(ちゅうおうち)」とは?

「中央値」とは、「あるデータの中の数値を大きさ順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する数値」を意味する「代表値」の1つです。

英語では“median”と訳されます。

「代表値」とは、「あるデータにおいて、数値の分布の中心に位置する値」=「データ全体を代表する値」のことを指し、「中央値」の他に「平均値(へいきんち)」「最頻値(さいひんち)」があります。

データの総数が奇数の場合は、真ん中に位置する数値が「中央値」です。

しかし、データの総数が偶数の場合は、真ん中に位置する数値が2つとなるため、その2つの数値の平均値が「中央値」となります。

「中央値」の例を見ていきましょう。

・とあるクラスの生徒の中から5人を選び、身長を調べました。

・得られた身長のデータは、167cm、178cm、163cm、186cm、158cmでした。

・得られた身長のデータを大きさ順に並べ直すと、158cm、163cm、167cm、178cm、186cmとなります。

・この身長のデータにおける「中央値」は、順序のちょうど真ん中に位置する「167cm」となります。もうひとつ例を見ていきましょう。

・とあるクラスの生徒の中から5人を選び、数学テストの点数を調べました。

・得られた点数のデータは、94点、86点、89点、76点、82点、91点でした。

・得られた点数のデータを大きさ順に並べ直すと、76点、82点、86点、89点、91点、94点でした。

・この数学テストの点数のデータにおける「中央値」ですが、データ総数が偶数であるため、真ん中に位置する数値は86点と89点の2つになります。よって、86点と89点を足して2で割り算出された平均値「87. 5点」「中央値」となります。


「中間値(ちゅうかんち)」とは?

「中間値」とは先述した「中央値」と同じく「ある数値の集合を大きさ順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する数値」を意味する「代表値」を指します。

ちなみに、煩雑になるためここでの解説は省きますが、「中間値の定理」と呼ばれる定理の中で定義されている「中間値」はまた異なる数値のことを指しています。


「中央値」と「中間値」の違い

「中央値」「中間値」の違いを、分かりやすく解説します。

両者はいずれも「数値を大きさ順に序列したとき、ちょうど真ん中に位置する数値」のことを指しており、同義語の関係に当たると言えます。

まとめ

「中央値」「中間値」は同義語であるということでした。

「代表値」には「中央値/中間値」の他にも「平均値」「最頻値」があります。

中でも「平均値」は最も多く用いられている代表値と言われていますが、データの中に極端に大きな数値があった場合、その影響を大きく反映してしまうという特徴があります。

対して「中央値/中間値」は、データの中に極端に大きな数値があったとしても、その影響を反映しないという特徴を持っているのです。