この記事では、「備考」と「摘要」の違いを分かりやすく説明していきます。
「備考」とは?
備考とは、びこうという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事でしょうが、予めそなえるや必要なものがそろうといった意味の備の漢字に、調べるやかんがえといった意味の考の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ備考は、参考にするため書き添える事を表すのです。
「備考」の言葉の使い方
備考は、補足のために書き加えたもの、といった意味に使われる言葉となっています。
より具体的に説明すると、その事を理解する際に参考になる情報を書いたメモ書き、といった意味となる言葉です。
なので備考だけではその内容を知る事は難しく、あくまで参考や補足に過ぎない点をこの言葉を使用する際には理解しておく必要があります。
「摘要」とは?
摘要は、てきようという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、指先でつまみ取るやかいつまんで選ぶといった意味を持つ摘の文字に、かなめや大切な部分といった意味を有する要の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から摘要は、重要な部分を抜き書きする事を示すのです。
「摘要」の言葉の使い方
摘要は、要点を抜き書きする事や抜き書きしたもの自体に対して用いられる言葉となっています。
特に会計業務を行っている人であれば、この言葉を目にする機会が少なくありません。
というのも帳票や伝票等には、取引相手や取引内容を記載するための摘要欄というのが設けられているからです。
要するにそれは伝票等を作成する際に、大切な情報を抜き書きするために存在している欄という意味になります。
この様に摘要は、その情報を目にするだけで内容を知る事が可能な主たる情報という意味を持つ言葉として、利用されているのです。
「備考」と「摘要」の違い
備考と摘要の文字表記を見比べてみると、使われて漢字が全然違う上に、読み方も特に似ている所もなく違っています。
漢字2文字で表記可能な点は共通していますが、表現する意味も似ているという程ではないです。
なのでそれぞれの言葉が所有する意味合いをきちんと理解しておけば、使い分けで迷う事も回避出来ます。
まず備考は、参考のために付け足された事柄や情報といった意味を表す言葉です。
一方の摘要は、重要な部分を選び出した上で抜き書きする事を示す言葉となっています。
まとめ
2つの言葉に共通する漢字はなく、読み方も似ているとは言えない組み合わせの言葉です。
お陰で示す意味にも明らかな相違点が見られるので、そこをきちんと把握しておけば間違う事なく使い分けを行う事が出来ます。
ちなみに備考は、参考にすべく書き添えたものであり、その情報のみでは内容を知る事は困難なメモ書きという意味に使われる言葉です。
対する摘要は、要点の抜き書きを行う事や抜き書きしたものに対して用いるべき言葉となっています。