「辞退」と「キャンセル」の違いとは?分かりやすく解釈

「辞退」と「キャンセル」の違い生活・教育

辞退とキャンセルは意味が似ている言葉です。

辞退とキャンセルの違いについて紹介します。

辞退とは?

辞退とは、遠慮して断ることとか自分には相応しくないと断ることをいいます。

何かすすめられたことや頼まれたことを断る時に使用する言葉です。

相手に対してへりくだる気持ちが含まれています。

また、単に断ることを辞退という場合もあります。

辞退の「辞」「辞める(やめる)」あるいは「辞する(じする)」に使われる漢字で、引き下がるという意味があります。

「退」は、「退く(のく)」に使われる漢字で、今までいた場所から離れ去るとか距離を置く、逃げるという意味を持っています。

似た意味合いの漢字が2つ組み合わさっており、他の人から勧められたことを自分には相応しくないとして断るという意味の言葉になりました。

辞退という言葉は敬語には該当しませんが、へりくだって遠慮しているという意味が含まれるので目上の人に対しても使用することができます。


辞退を使った例文

『せっかく推薦していただたいにも関わらず、辞退したことを申し訳なく思っています』
『贈答品の受け取りは辞退するように言われているので、残念ですが受け取れません』
『先ほど、試合の出場を辞退するという連絡がありました』
『もったいないお話ですが、辞退させていただきたいと思います』


キャンセルとは?

キャンセルは、契約を一方的に取り消すことをいいます。

それから約束や予約を取り消す時にも使います。

また、キャンセルはIT用語としても使われており、コンピューターが実行中のプログラムを中断することをキャンセルといいます。

操作を取り消す場合にも使います。

キャンセルは英語のcancelを語源とする外来語です。

cancelはラテン語のcancerに由来する言葉で、格子という意味があります。

文字を消す時に格子状の線を引いていたことから取り消すという意味になったといわれています。

キャンセルを使った例文

『忘年会は中止になったのでレストランの予約をキャンセルしておいてください』
『明日の面談の予定ですが、先方の都合でキャンセルとなりました』
『無断キャンセルに対しては、強い憤りを感じます』
『当日になってからキャンセルすると、50%のキャンセル料が発生してしまいます』

辞退とキャンセルの違い

辞退とキャンセルの違いは、へりくだる気持ちがあるかどうかです。

へりくだる気持ちがあるのが辞退で、キャンセルにはそういった気持ちはありません。

また、辞退は相手から勧められたことを断る時に使うことが多いですが、キャンセルは相手と契約を結んでいたり合意があることを一方的に取り消す場合に使用することが多いです。

まとめ

辞退は、相手から勧められたことを断る時に使う言葉です。

遠慮したりへりくだる気持ちが含まれています。

それに対してキャンセルは、契約を一方的に取り消す場合に使用する言葉です。