この記事では、「至近」と「直近」の違いを分かりやすく説明していきます。
「至近」とは?
「至近」は、すぐ近くのことで距離がどうであるという意味で使用する言葉です。
よって、距離がものすごく近いという事実を述べる場合、「至近」という言葉を使用します。
なおこのワードは、未来であれ過去であれ現在であれ、近距離だということを相手に伝えるために使用可能です。
「直近」とは?
「直近」は、時間の概念ですぐ近くであると述べる言葉になります。
なのでこの言葉は、時間とセットで考えます。
たとえば、「直近約2分」という具合に時間があり、時間から考えて何分当たりの場所に建物があるかを指すのがこのワードです。
逆を返せば、「直近約100分」というようなワードがあった場合、100分という時間はかなり長い時間になるのでは?という声が上がれば残念ですが、「直近」という時間の概念を考えてすぐ近くだというワードは不成立になります。
「至近」と「直近」の違い
両者の違いはすぐ近くであるということに対して時間の概念が含まれるかどうかです。
「至近」は、本当にすぐ近くに何かがあるという場合に使用するので、時間を述べることはありません。
なので、「至近距離」というワードはあっても、「至近約2分」というように時間でどの程度そのものの距離が近いかを指すことはないです。
逆に、「直近」は時間が重要で「直近5分」というように時間にして何分くらいの時間を使えばその場所に行けるというようなことを述べるのが「直近」です。
「至近」の例文
・『至近距離で銃撃を受ける』
・『こんなに至近まで近寄られてもわからなかった』
「直近」の例文
・『何かあれば、直近のスタッフにお知らせください』
・『直近でわずか2分程度の場所の建物の中でわが社は活動しています』
まとめ
「至近」については、距離がものすごく近いという事実だけを述べるので距離だけがものすごく近いということが分かればそれでよしになります。
なので、「至近」は別に時間という概念を示す必要性がないため、「至近にして何分というような表現はしません。
逆に、「直近」は、時間の概念を会話の中に含めてもよいため、「直近にしてわずか2分程度です」というように述べることが可能です。
ただ、両者の距離については、おそらくほぼ同じで、「至近」がものすごく近い距離でほぼ体が引っ付きそうな距離であるに対し、「直近」も時間の概念をうまく利用すれば、「直近1秒」と言えば「至近」と同じになりますので両者の距離は同じだと言えます。
なお、「直近」は、現在と過去のことを述べる場合に使用できますが、「至近」という言葉より自由に時系列がどうであるかを示すことは苦手です。
なので、未来の出来事については、あまり「直近」というワードは出ません。
そのうえで、「直近」は、大抵が距離を指す際、時間の概念がある割には何分であると言わないケースも多く、例を挙げますと、「直近の者のお知らせください」という具合にすぐ近くにいる人に知らせてねという具合に使用するので、時間の概念がある割には、なぜか、時間を相手に伝えないことも多いです。