「指す」と「差す」の違いとは?分かりやすく解釈

「指す」と「差す」の違い生活・教育

「指す」「差す」はどちらも日常的に使う言葉ですがどのような基準で区別されているのでしょうか。

今回は、「指す」「差す」の違いについて解説します。

「指す」とは?

「指す」とは、「手の指を使って方向や場所を示すこと」を意味する言葉です。


「指す」の使い方

「指す」という言葉は文字通り「指を使って行う動作」を表します。

北や南などの方角を説明するとき、どちらがその方角に当たるのか指先を示したい方向に向けるジェスチャーで説明します。

そのような「意識している方向や場所がどちらであるのかを説明するために指先を向けること」「指す」です。

元々は手の指を向ける方向で示す動作のみを指す言葉でしたが、そこから転じて「細く長いものを使って示す動作」全般を表す意味合いで使われています。

指先の延長として認識されるものであれば「指す」という言葉が使われており先の尖った棒や細長いペンなどを向けて邦楽や1を示す動作を表します。

もっと分かりやすくいうと「体などを矢印として使う動作」「指す」です。

指先を矢印代わりに用い方向と場所を示す動作が「指す」であり特定の方向に向かって伸びる指先の延長線上に目的地や対象物が存在します。


「差す」とは?

「差す」とは、「割りこむように出現すること」を意味する言葉です。

「差す」の使い方

それまでそこになかったものが突然割りこむ形で出現するのが「差す」です。

もともとその場にあったものを無理やり変化させたり突然現れたりするときに用いられる表現で、こじ入れるような強引さを含みます。

それまでの状態とは大きな変化を伴うように出現するのが「差す」なので基本的にはまったく別のものが現れたり異なる物体を押し込んだりするときに用いられる表現です。

状態の変化を伴う表現なのでもともとの状態に上書きする形で存在感が示される様子を表しています。

「指す」と「差す」の違い

「指す」が指先を矢印代わりに用いる動作を意味するのに対し「差す」はそれまでの状況を無理やり変化させる形で出現することを意味する言葉です。

「指す」は基本的に人の身体のみもしくは身体の延長として認識できる簡易な道具を用いる動作を指しますが、「差す」は身体だけではなく道具や物品を使って行われることもあります。

割り込んで強引に挟みこむような動作を表しているので狭い場所やもともとはなかった箇所に新しいものを出現させるときに用いる言葉です。

場所や状況を問わず指を向ける動作が「指す」、隙間などから強引に入り込む様子が「差す」という違いで区別されます。

「指す」の例文

・『地図で自宅のある場所を指す』
・『方位磁石は常に北の方角を指す』

「差す」の例文

・『鍵穴に鍵をさす』
・『カーテンの隙間から太陽の光が差す』

まとめ

「指す」「差す」は日常でもよく使う言葉ですが混同されることも多いので注意が必要です。

それぞれの言葉の意味を正確に理解して正しく使い分けてください。