「平均寿命」と「平均余命」の違いとは?分かりやすく解釈

「平均寿命」と「平均余命」の違い生活・教育

この記事では、「平均寿命」「平均余命」の違いを分かりやすく説明していきます。

「平均寿命」とは?

「平均寿命」とは何歳まで生きられるかの期待値です。

主に人が何歳まで生きられるかを指すのに使われる言葉で、日本では年齢別の死亡率を先に計算し、それを基にして何歳に寿命を迎えるかを計算するという形で「平均寿命」が割り出されます。

人の「平均寿命」を計算する時にはこのように統計的で正確性の高い計算で割り出しますが、人以外の「平均寿命」を計算する場合、概算的に割り出すことが多く、統計的な計算は基本的にされません。

寿命というと病死や事故死のような早逝は含まないように思うかも知れませんが、そういった自然に寿命が尽きる以外の死因もカウントした上で計算されるのが「平均寿命」です。

そのため医療体制に大きな差があり、先進国では些細な病でも死に至りやすく、特に乳幼児が産後間もなく命を落としやすい後進国では、同じ人種でも「平均寿命」は先進国よりも短くなります。


「平均余命」とは?

「平均余命」とはその人があと何年生きられるかの期待値です。

ただし単純に「平均寿命」からその人の年齢を引いた数値が「平均余命」となるわけではなく、各年齢で生き残っている個体の数で、それ以上の年齢まで生存している個体の合計数を割り、0. 5を足すことで、おおよその「平均余命」が計算されます。

そのため誕生日を迎えて歳を取ったら、「平均余命」も丁度1年減るというほど単純ではありません。

また「平均余命」はあくまでも期待値でしかないので、本当にその年数生きられる、もしくはその年数しか生きられないわけではない点も注意が必要です。

「平均余命」が尽きる前に病気や事故などで命を落とす可能性もありますし、逆に「平均余命」と言われた年数より長生きする可能性も十分あります。


「平均寿命」と「平均余命」の違い

「平均寿命」「平均余命」の違いを、分かりやすく解説します。

何歳まで生きられるかの期待値が「平均寿命」で、各年齢で残り何年生きられるかの期待値が「平均余命」です。

生まれたばかりの0才児の「平均余命」「平均寿命」と言い換えることもできます。

また「平均寿命」は若年層、特に年齢が非常に低く死亡率が比較的高くなりがちな、新生児や乳幼児の死亡率に大きく影響を受けますが、「平均余命」は各年齢未満の生存者数と関係なく計算されるので、新生児や乳幼児の死亡率に影響を受けません。

まとめ

一般的には「平均寿命」の方を耳にする機会が多いですが、今現在生きている人にとっては、あと何年生きられるかの期待値である「平均余命」の方が重要でしょう。

「平均寿命」を耳にすることはあるので、今の年齢をそれから引いてあと何年生きられそうかと考える人もいますが、実際の期待値である「平均余命」は全く別の計算方法で算出されるので、本当にあと何年生きられそうかを知りたい人は、詳しく調べてみるべきです。