この記事では、「ガイダンス」と「ガイドライン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ガイダンス」とは?
「ガイダンス」とは初歩的な案内や手引を指す言葉です。
なにをしたいのか、これからどうするべきなのかを知りたい人に対して、大まかな方向性ややり方を教えるものになります。
たとえば何らかの機械や道具を購入した時についてくる取扱説明書は、それの使いかたを大まかに説明するという「ガイダンス」のために用意されたマニュアルです。
「ガイダンス」の案内や手引は初歩的なものや簡単なものなので、大まかな道筋や基本的な操作方法などを教えるだけで、詳細な道程や場面ごとの応用的な使い方などは含まれません。
あくまでやり方がわからない人や、どう向かえば良いかわからない人に、どうすれば目的を達成できるかを大まかに導くだけのものが「ガイダンス」です。
「ガイドライン」とは?
「ガイドライン」とは物事の指針や指標を意味する言葉です。
どういう風にすすめるべきかという方向性の話であったり、こういうことをするならこの範囲で収まるようにしてくださいという指定の場合もあります。
「ガイドライン」は手引も意味し、こういう手順で進めるようにという実行することを指定するものもありますが、逆にこういうことはしないようにという、実行してはいけないことを指定する形のものもあります。
たとえば組織のルールや国の定めた法律などは、その集団の中で生活するなら、こういう事は禁止されています、してはいけませんという、制限する形の「ガイドライン」の一種です。
どうすればいいかを具体的に示すのではなく、この範囲に収まる形で進めれば、その目的を達成できる、活動を続けられるというタイプの手引が「ガイドライン」になります。
「ガイダンス」と「ガイドライン」の違い
「ガイダンス」と「ガイドライン」の違いを、分かりやすく解説します。
目的を達成するための初歩的な案内が「ガイダンス」で、物事の指標や指針を指す言葉が「ガイドライン」です。
「ガイダンス」は実行する手順を簡単に説明する形になっていますが、「ガイドライン」は実行する手順を説明しているものもあれば、実行してはいけないことを説明しているものもあります。
言い換えれば「ガイダンス」は目的達成のためにするべきことを教えるものであり、「ガイドライン」は外れてはいけない範囲、逸れては行けない道筋を伝えるものです。
「ガイダンス」は物事に不慣れな人、経験が浅い人などが必要とする初歩的なものですが、「ガイドライン」は物事に慣れているか不慣れな人かに関わらず守るべきものになります。
まとめ
不慣れな人でも実行すれば目的が達成に大きく近付ける「ガイダンス」と、示している範囲から逸脱してはいけない「ガイドライン」と考えれば、比較的違いがわかりやすいはずです。
どちらも実行するべきことを教えてくれることもありますが、「ガイドライン」の場合は逆に実行してはいけないことを教えている場合もあります。