「精一杯」と「一生懸命」の違いとは?分かりやすく解釈

「精一杯」と「一生懸命」の違い生活・教育

この記事では、「精一杯」【せいいっぱい】と「一生懸命」【いっしょうけんめい】の違いを分かりやすく説明していきます。

「精一杯」とは?

自分が持つ力を思い切り出すことを「精一杯」【せいいっぱい】と言い、出せる力は可能なかぎり出して頑張る自分の様を表せる言葉でもあり、できるかぎり人のために力を貸したいと思う状況で使われます。

例えば自分が持つ知識や能力を最大限に活かして素晴らしい物作りを成功させたいと思うときや、人に認められる仕事がしたいと思うとき「精一杯努力していい物を作る」と宣言するわけです。

もうこれ以上出せる力はないという意味でも使うときは「精一杯のおもてなしで客を出迎える」と使って、いかに相手が喜んでもらえるか行動しようとする気持ちを伝えます。


「一生懸命」とは?

自分の命を懸けるように、物事へ頑張って取り組む人の様子を「一生懸命」【いっしょうけんめい】と言います。

まるでその様は一生をかけたような力強さと懸命さが見えるほど取り掛かる物事に集中しているため、周囲の者が話しかける隙もないほどの状態です。

ひたむきさが強く伝わり、周囲を感動させる姿に応援したくなるでしょう。

この言葉を使う状況としては、いい点数をとりたいと思う学生が寝ずに勉強するときや、早く残業を終わらせて提出したい、質のいい物を作りたいと考えて物事に取り組むときです。

元々は武士の間で「一所懸命の地」を省略して「一所懸命」と言うようになり、それが現在では「一生懸命」と変化して使うようになりました。


「精一杯」と「一生懸命」の違い

「精一杯」「一生懸命」の違いを、分かりやすく解説していきます。

思い切り自分が持つ力を出し尽くし、人からの期待に応えるときに使うのが「精一杯」であり、いかに相手のために力になりたいかを表す言葉になります。

あらん限りの力を出して成果をあげて会社に貢献したいと思う気持ちや、仕事が終わらない社員を助けたいと思う状況下で使うわけです。

一方の「一生懸命」は、全力で物事に取り組む行為を表し、命がある限り力を注いで努力する人の様を表します。

自分が命を懸けるように頑張ることで、少しでも良い方向へと向かうよう実行に移して頑張りたいと思うときに使われています。

「精一杯」の例文

・『プロジェクトを成功させるため社員は協力し合い、精一杯の努力を持って仕事に励むと誓った』
大きなプロジェクトを成功させるには、社員が持つ能力を出し切って挑むことが必要だと強く思うときに使います。

・『精一杯の企業努力でお客様が納得する製品を生み出すことが目標だ』
納得いく製品を生み出し、提供するために社員が一丸となって仕事する企業が目指す目標を掲げるわけです。

「一生懸命」の例文

・『先祖が汗水流して開拓した土地を、孫が一生懸命未来につなぐため頑張ると心に誓った』
命をかけて築き上げてきた先祖の土地を受け継ぐ人はなんとしてでも守り抜き、後世に引き継ぎたいと思う気持ちを表すわけです。

・『日本が少しでも豊かになるために、人々は自分に与えられた仕事を一生懸命やっているのだ』
国の未来のためにも、今できる仕事を懸命にやることが大事なことであり、与えられた仕事を力のある限り頑張ります。

まとめ

人のために、自分のためにも力ある限り頑張ろうと思うとき「精一杯」の力を出して「一生懸命」与えられたことをまっとうしようと思うわけです。

どちらも出来る限りありったけの力を出す状況で使う言葉ですので、うまく使い分けてみれば、自分の頑張る気持ちをうまく伝えられるでしょう。