この記事では、「表示」と「表記」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「表示」と「表記」の違い
「表示」には、3つの意味があります。
1つめは、今まで見えなかったものをはっきり外に出して示すことです。
2つめは、図表にして示すことです。
3つめは、きざしのことです。
「表記」には、2つの意味があります。
1つめは、おもてに書き記すこと、また書き記されたもののことです。
2つめは、文字や図形で書き表すことです。
ここに1枚の紙があります。
そこに文字を書きました。
このようなことが「表記」です。
紙に図表を書けば「表示」になります。
「表示」は、今まで見えなかったものを外に出してはっきり示すという意味もあり、これはたとえばサプリメントの場合だと、パッケージに成分が書かれており、この書かれているものが「表示」です。
サプリメントの錠剤を見ただけでは、何の成分が使用されているのかわかりません。
それをわかるように示したものが「表示」されているものです。
「表示」と「表記」の使い方の違い
成分、内容、意志などをはっきり示すこと、図表にして示すことに「表示」を使用します。
文字や図形で書き表すことに「表記」を使用します。
サプリメントのパッケージには文字が書かれていますが、これはサプリメントの成分や内容を書いたものなので「表記」ではなく「表示」といいます。
「表示」と「表記」の英語表記の違い
「表示」は英語で“indication”や“expression”と表現をします。
「表記」は英語で“write”や“transcribe”と表現をします。
「表示」の意味
「表示」には、3つの意味があります。
1つめは、成分、内容、意志など外に出ていなかったものをはっきりと示すことです。
食品のパッケージには、栄養成分や使用されている原材料の名前が書かれています。
栄養成分や原材料名などは、食品を外から見ただけではわからず、外に出ていないものといえるでしょう。
このような外に出ていなかったものを、はっきりと示すことが「表示」です。
意志の場合も自分の中にだけ留めていては、他の人にはわかりません。
意志を相手に伝わる方法で表すことを「表示」といいます。
2つめの意味は、図表にして示すことです。
「図表」とは、図と表のこと、数値で理解できる図のことです。
会社の売り上げなどを棒グラフで表すことがあるでしょう。
それが図表です。
3つめの意味は、きざしのことです。
きざしとは、物事が起こりそうな気配のことです。
兆候ともいいます。
「表示」の使い方
成分や内容などをはっきりと示すことや、図表にして示すことという意味で使用されています。
きざしの意味では、きざし、兆候という言葉を使うことの方が多いです。
成分や内容などをはっきり示す意味では、「成分をパッケージに表示する」のような使い方をします。
図表示して示す意味では、「図で表示する」のような使い方をします。
「表示」を使った例文
・『塩分量を表示する』
・『表示されている文字が小さくて見えにくい』
・『画面に表示されたボタンを押してください』
・『アイコンで表示されてわかりやすい』
「表示」の類語
「標示」「指示」「提示」が類語です。
「標示」には、目印になる文字や絵などで示すという意味があります。
「指示」とは、それと指し示すことです。
「提示」には、差し出して示すという意味があります。
「表示」の対義語
「非表示」が対義語です。
「非」には、~でないという意味があります。
「表記」の意味
「表記」には、2つの意味があります。
1つめは、おもてに書き記すことや、その書かれたもののことです。
郵便物には、封筒などの表に住所が書かれています。
これを書くことや書かれているもののことが「表記」です。
もう一つの意味は、文字や記号を使って表すことです。
「ローマ字表記」「漢字表記」など、どの文字や記号を使用して表すのかといった意味も、「正しい感じで表記する」のようにひとつひとつの文字や記号のことを指す意味もあります。
「表記」の使い方
表に書き記すこと、文字や記号を使って表すことについて使用をします。
「表記」を使った例文
・『表記に誤りがあります』
・『ドライクリーニング表記のものは家庭で洗わないでください』
・『ひらがなで表記する』
・『旧字を使って表記する』
「表記」の類語
「綴り」「スペリング」が類語です。
「綴り」と「スペリング」とは、英語などを表すときの文字の並びのことです。
「表記」の対義語
対義語はありません。
~でないという意味の「非」を使用して「非表記」としたいところですが、「非表記」とは一般的にはいいません。
まとめ
似たような意味を持っている言葉ですが、「表示」は外に出してはっきり示すこと、図表で示すこと、「表記」は文字や絵で示すことで、意味が違います。
