この記事では、「行き違い」と「入れ違い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行き違い」とは?
「行き違い」は、行先を決めたうえでそのエリアに行くまでの間誰にも会わないというものです。
行き違うという意味は行先を指定してから、人にすれ違わないことを違いと述べているので、行先が間違っているという意味ではありません。
この言葉の違いはあくまですれ違いのことで行先に行くまで人にすれ違わないとなるのです。
「入れ違い」とは?
「入れ違い」は、第三者とすれ違う形で入ることです。
この言葉は、入るタイミングが違うというだけの意味で、すれ違うことではなく、一人が出れば別の一人が入ってくることを意味します。
また、「入れ違い」は、順番が間違っていることを「入れ違い」と呼ぶこともあり、この言葉は、入れ間違いから来ている言葉です。
「行き違い」と「入れ違い」の違い
両者の違いは、行先に行くまでに人に会わないことか、すれ違う形で入り込むことであるかです。
「行き違い」は、人に会わずに目的地に到着すること、「入れ違い」は、すれ違いで入ることです。
なお、「入れ違い」については、入れ間違いという意味があるのですが「行き違い」については、行先が違うという意味はないので複数の意味が無いという点も両者の違いになります。
「行き違い」の例文
・『彼に会えると思ったが行き違いの様です』
この例は、彼に会いたいと思っている人物が彼という人物に会えなかったという例です。
「行き違い」は目的地に行くまで誰とも会わないことなので、この例においては目的地は、彼に会える場所になり、会えなかった人物は彼という人物になります。
「入れ違い」の例文
・『商品棚に入れ違いがある』
この例は、商品棚に入れ間違いがあるというもので缶詰のコーナーになぜか袋麺があるなどの間違いがあったという例になります。
「入れ違い」はすれ違いざまに入ることなんですが、入れ間違いという意味も併せ持つのでこのケースでは意味が入れ間違いとなっています。
まとめ
「行き違い」は、行先があり、その目的地に着くまで人に会わない、もしくは目的地に到着しても人に会わないことです。
一方、「入れ違い」はすれ違いざまに入ることなので人には遭遇します。
そして、「入れ違い」は、入れ間違いという意味を併せ持つので間違った場所に入り込んでいるという意味もあります。
だから、「入れ違いで入っている」という言葉は商品などが本来別の場所にある物がなぜかここに間違って入っているというのです。
逆に、「行き違い」は、行先が間違っているという意味はないので、「入れ違い」のように別の意味に変化してしまうということはありません。
ちょっとややこしいですが、これについては、「入れ違い」は同じ場所で起こる問題なので、入れる場所を間違うという行為が成立しているのが同じ場所であるがゆえ2つの意味を持つのだと思われます。
「行き先が違う」という場合、本来の行先と間違った場所という2つの場所が指し示されるがゆえ、おそらくですが、「入れ違い」のように複数の意味を持てないのではないかと推測します。