「損害」と「不利益」は同じものだと考えて問題ないのか。
それとも、全く別の意味を指すのか。
この記事では、「損害」と「不利益」の違いを分かりやすく説明していきます。
「損害」とは?
「損害」は損なう害と書きます。
意味は、そこない傷つけることとなるほか、利益を失わせることや失うこととなります。
一般的に金品や物品といったものを牛飼うことを指し外的な要因で損ない失う場合が「損害」です。
言い換えれば「損なう」や「損じる」「害する」「破損」「危害」などと同じです。
また、対義語は「利益」です。
「損害」の使い方
「損害」は物理的な損失をはじめ金銭的な損失に対し用いられます。
使い方としては、「損害が出る」「損害を出す」「損害を受ける」「損害を与える」「損害を被る」などとなります。
また、「損害」を用いた言葉には「損害賠償」や「損害保険」「損害額」「大損害」などがあります。
「不利益」とは?
「不利益」は利益にならないことを意味します。
利益とは事業などで得る儲けを意味するほか得になることといった意味もあります。
そのような意味を持つ利益にならないことが「不利益」で個人または会社などの集団において儲けにならないこと得にならないことを意味します。
言い換えれば「役に立たない」や「利益の損失」などと同じで対義語は「利益」です。
「不利益」の使い方
「不利益」は利益にならないことや損になることに対し用います。
使い方としては「不利益を受ける」や「不利益を生じる」「不利益を及ぼす」「不利益を被る」などとがあります。
「損害」と「不利益」の違い
「損害」には、そこない傷つけることといった意味がありますが、「不利益」には傷つけるといった意味はありません。
あくまでも利益にならないこと。
つまり、儲けることができないこと得にならないことといった意味のみとなります。
その点が「損害」と「不利益」の違いとなり、同じ意味として用いることができる言葉ではありません。
「損害」の例文
・『霜によって農作物に大きな損害が出ました』
・『自分のミスによって会社に大きな損害を出してしまいました』
・『取引先の倒産により我が社も大きな損害を被ることになってしまいました』
・『事故によって多額の損害賠償や慰謝料を請求されました』
「不利益」の例文
・『この政策が国家の不利益になってはならない』
・『この選択を選んだことで、どんな不利益が生じるのか心配でならない』
・『真面目な人が不利益を受けるような社会ではいけないと思う』
・『これ以上、不利益を被らないようにするための方法を考えているところです』
まとめ
どちらも損するといった意味があり、決して良い意味として用いられる言葉ではありません。
そのうえで「損害」には傷つけるといった意味があり「不利益」には傷つけるといった意味がないといった違いに注目し使い分ける必要があります。
ただし、対義語は同じ「利益」といった共通点はあります。