「証」と「証し」の違いとは?分かりやすく解釈

「証」と「証し」の違い生活・教育

この記事では、「証」「証し」の違いを分かりやすく説明していきます。

「証」とは?

「証」は、「しょう、あかし」と読みます。

事実関係を明らかにすること、証拠といった意味合いがあります。


「証し」とは?

「証し」は、「あかし、しょうし」と読みます。

事実関係を明らかにすること、また、「あかしとして」という意味合いで、他の漢字と組み合わせて「~証し」と使います。


「証」と「証し」の違い

「証」には、名詞的なニュアンスがあります。

「証」の一文字で「証拠」という意味合いがあるからです。

また、例えば婚約指輪などのように、「文書や書類」ではなく、“印”として「品物=証」となるケースもあります。

一方で、「証し」は、「あかし」と読むケースは割と少なく、他の文字と組み合わせて「しょうし」と読むケースがとても多くあります。

この場合、動詞的なニュアンスがあります。

サ行五段活用として、「~証し」あるいは「~証する」として、とてもよく使われています。

「証」の例文

「卒業証書」
「証書」には、事実を証明する文書という意味があります。

ですから、「卒業証書」は、「卒業の事実を認めた“証拠”としての文書」であると言えます。

卒業証書授与式には、“青春の思い出の1ページ”としての価値以外にも、もっと大きな意味があることが分かります。

「運転免許証」
「免許」とは、ある特定の事柄について官が許すこと、という意味があります。

ですから、「運転免許証」は、「運転することについて、官公庁が許したことを認めた証拠」であると言えます。

運転免許証をもらう時に、「交付(こうふ)」という言葉をよく見ます。

「交付」は役所が一般の人に書類を渡すことを指します。

官公庁は役所と言えますので、運転免許証を受け取る時に、「交付します」と言われるのです。

「証し」の例文

「検証し」
「検証」は、「けんしょう」と読み、「よく調べて証拠を見定めること」という意味合いがあります。

サ行五段活用によって、「検証し」あるいは、「検証する」などが良く使われています。

「保証し」
「保証」は、「ほしょう」と読み、「間違いなく大丈夫である」あるいは「責任を取る」といった意味合いがあります。

「保証します」「保証する」などが良く使われています。

「立証し」
「立証」「りっしょう」と読み、「証拠であることを申し立てる」といった意味合いがあります。

「立証した」「立証された」などがとてもよく使われています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「証」「証し」には、名詞的な働きや動詞的な働きによるニュアンスの違いがあることが分かりました。

また、考え方として、「証」の名詞的ニュアンスに助詞「を」を付けて、動詞の「する」を付けた言い回すことによって、動詞的ニュアンスとして活用する、とも言えます。

その場合、助詞の「を」を省略した「保証する」「検証した」などの活用形で言い回しているとも言えるでしょう。