この記事では、「堂々巡り」と「いたちごっこ」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている表現を学んでください。
「堂々巡り」とは?
堂々巡り(どうどうめぐり)とは、思うように決まらないこと。
考えがまとまらず、グルグル同じ場所を駆け巡ることです。
最終的な結論が出ないこと、何回も同じことを繰り返す様子が「堂々巡り」です。
もともと堂々巡りの「堂」は、お寺のお堂をあらわします。
お坊さんや信徒の人がお経を唱えながら、本堂をグルグル歩き回る姿になぞらえて生まれました。
考えれば考えるほど、深みにはまっていくこと。
思考や議論がストップして、答えが見つからないことが「堂々巡り」です。
「いたちごっこ」とは?
「いたちごっこ」とは、キリが無いこと。
同じことの繰り返しで、決着がつかない状況をいいます。
両者がどちらも同じことを言って、終わりが見えないさまです。
もともと「いたちごっこ」は江戸時代の手遊びです。
2人の子どもが「いたちごっこ」そして「ねずみごっこ」と言い合いながら、お互いの手をつねっていきます。
下に置いてある手を、急いで上に重ねていく遊びのため、やる気があれば永遠にゲームはつづきます。
この様子から、いつまで経っても終わりがないこと。
勝敗がつかない状況を「いたちごっこ」と呼ぶようになりました。
「堂々巡り」と「いたちごっこ」の違い
「堂々巡り」と「いたちごっこ」の違いを、分かりやすく解説します。
・1人と2人の「堂々巡り」、2人の「いたちごっこ」
堂々巡りといたちごっこは、よく似ている慣用句です。
どちらも「ゴールが見えない」という、特徴があります。
その違いは、何人でおこなっているかです。
「堂々巡り」は1人で悶々と思い悩んでいること。
そして2人以上で、結論の見いだせない討論をしているときに使います。
考えすぎてしまい、よく分からなくなる状態をいいます。
一方で「いたちごっこ」は1人で使うことはなく、2人以上で用います。
無限ループのように、同じことの繰り返し。
埒が明かずに、何も決まらない討論をいいます。
まとめると単数と複数、どちらでも使えるのが「堂々巡り」。
複数で使うのが「いたちごっこ」です。
そのため、どんなシーンでも使えるのは「堂々巡り」になります。
いたちごっこが2人組であそぶ「お遊戯」から生まれたことを考えると、イメージしやすいです。
ちなみに「いたちごっこ」とよく似た表現に「押し問答」もあります。
押し問答はお互いが主張を繰り返して、一歩も譲らないことをいいます。
張り合っている、大人のケンカが押し問答です。
まとめ
「堂々巡り」と「いたちごっこ」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも、同じことを繰り返すという意味があります。
「堂々巡り」は、お堂の中をぐるぐる回るように、思考や議論が進まないこと。
そして「いたちごっこ」は子どもの手遊びのように、キリがないこと。
決着がつかない様子をいいます。
色々な表現を知って、役立ててみてください。