「捕る」と「獲る」と「採る」の違いとは?分かりやすく解釈

「捕る」と「獲る」と「採る」の違い生活・教育

パソコンやスマホで「とる」を漢字に変換しようとして多くの「とる」が出てきて選ぶのに迷ってしまった経験はないでしょうか。

その中に「捕る」「獲る」「採る」というものがあります。

これらの違いをご存知でしょうか。

この記事では、「捕る」「獲る」「採る」の違いを分かりやすく説明していきます。

「捕る」【とる】とは?

「捕る」とは、手にしっかりつかんで捕まえるという意味です。

逃げようとしているものや捕まえ辛いものを捕まえるときに使われる言葉になります。

例えば、魚を捕る、虫を捕る、飛んできたボールを捕るなど。

自分から意識的にとりに行こうとしているときに使われるような言葉です。

その一瞬さらに頑張ってとるといったような意味合いです。

時間軸としては短いものになります。


「捕る」の例文

・『ホームランになりそうな打球をダイビングキャッチで捕る』
・『夏休みの研究の課題にしようとセミを捕る』


「獲る」【える】とは?

見出しを見て気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「獲る」とは、本来「とる」ではなく「える」と読むのです。

何かを獲得するという意味です。

本人の努力はもちろんありますが、「捕る」に比べると受け身的に獲得したもののときに使われます。

正当な努力の結果により必然的に得るといったニュアンスになります。

長い期間の末に得たものといった感じです。

時間軸としては長いものになります。

「獲る」の例文

・『山奥の1軒家で自給自足で作物を獲て生活している』
・『念願だった賞を獲る』

「採る」【とる】とは?

「採る」とは、採ったものを何かしらに活用するときに使う言葉です。

例えば、企業で人材を採るとは、会社の発展のために人材を活用するために「採る」ということです。

また血液を採るとは、分析して検査の結果を出すためや献血などに活用するため「採る」ということになります。

「採る」の例文

・『集める為に、植物を採りに山へ入る』
・『優秀な人材を採るというのはとても難しいことだ』

「捕る」と「獲る」と「採る」の違い

「捕る」「獲る」「採る」の違いを簡単にまとめると次のようになります。

「捕る」とは「逃げようとしているものを意識的にとりに行く」といった意味合いです。

時間軸としてみると短いものになります。

「獲る」とは、「受け身的に獲得したり捕獲する」といった意味合いになります。

時間軸としてみると長いものになります。

「採る」とは、「有効的に活用するためにとる」といった意味合いです。

時間軸はあまり関係ありません。

まとめ

「捕る」「獲る」「採る」の違いについてこれまで説明してきましたがわかりましたでしょうか。

ニュアンス的な違いもあり難しい部分がありました。

ですが読み自体が「とる」でないものがあったりして明確に違う部分もありました。

今はパソコンやスマホの普及により漢字が自動で変換されてしまい、自らの頭で考えなくても漢字が入力できてしまいます。

この記事の内容をきっかけに漢字についてもう一度考えてみると面白い発見があるかもしれません。