「森林」と「山林」と「雑木林」の違いとは?分かりやすく解釈

「森林」と「山林」と「雑木林」の違いとは?生活・教育

この記事では、「森林」「山林」「雑木林」の違いを分かりやすく説明します。

「森林」とは?

樹木が密生している場所を意味します。

緯度に応じて熱帯林、暖帯林、温帯林、亜寒帯林などに分類されます。

標高に基づく分類は、垂直的森林帯と呼びます。


「森林」の例文

・一頃、森ガールと称するファッションが一部の界隈で流行しましたが、実際にあの服装で森林に侵入すると、負傷や思わぬ事故に遭う可能性が高いので、街で楽しむのが無難です。

・森林内で行動する際の服装は、季節を問わず、虫刺されや蛭咬傷を避ける為、長袖・長ズボン・首にタオル・帽子と手袋着用が基本で、帰宅時には、蛭やマダニなどを都市部へ持ち込まないよう、衣服への付着がないか確認が必要です。


「山林」とは?

山と林を並列した語、または、山にある林を指す語です。

「山林」の例文

「山林に交わる」という慣用句は、キャンプなどのアウトドアレジャーを楽しむことではなく、「出家して隠棲する」の意なので、隠者になるつもりがない場合、表現には注意が必要です。

・林野庁の令和三年二月発表によると、山林火災の主な原因は、焚火の不始末、野焼きなどの火入れ、放火、煙草のポイ捨てなどで、小さな火から十ヘクタールを超える大規模火災に発展する場合もあります。

「雑木林」とは

良い木材にならない種々雑多な樹木が入り混じって生える林を指します。

木材ではなく、薪などへの利用が中心になります。

「雑木林」の例文

・薪採りや下草刈りなどで、適度に人の手が入った雑木林は、自然の森林と比べ、二倍近い生物多様性があり、里山保全の重要性が環境保護の面でも注目されますが、農家の高齢化に伴い、担い手不足が懸念されています。

・一次林である原生林が、山火事や伐採などで攪乱を受けた後、無事だった土壌から自然の力で樹木が再生し、二次林としての雑木林を形成することがあり、日本では、都市近郊や里山の多くは二次林の雑木林です。

「森林」と「山林」と「雑木林」の違い

森林は、主として自然に樹木が密生している場所に対して言う語です。

山林は、山と関わる場所にある林や、山と林を並べる場合に使う言葉です。

雑木林は、杉や檜などの木材に利用される特定の樹木ではなく、薪などに利用される椚や小楢など、多様な樹木が入り混じって生える林を指します。

まとめ

森林、山林、雑木林の人とのかかわりは、時代や地域によって異なります。

現代の日本に於いて、森林は、学術調査や屋久島などの原生林で森林浴を楽しむツアーなどコースを定めた散策などでの侵入があり、山林は、建築資材としての杉や檜の栽培の他、人工栽培できないマツタケなどの採取でも利用され、里山の雑木林は主な燃料が炭や薪ではなくなった現在も、農地と野生動物の生息域との緩衝地帯として機能しています。

森林、山林、雑木林いずれの場所でも、アウトドアレジャーを楽しむ際は、火の不始末などで貴重な森林資源や生物の多様性を損なわないよう、充分な注意が必要です。