オンラインゲームなど仮想現実の世界での問題行動と言えば「煽り」と「挑発」が代表格でしばしばトラブルに発展します。
この記事では、「煽り」と「挑発」の違いを分かりやすく説明していきます。
「煽り」とは?
「煽り」は字で読んだ通り火を扇で扇ぐ様を具現化した意味合いを持つ言葉だと言っていいでしょう。
燻っている炎にこちらから風を扇いで火を大きくするイメージです。
良い意味合いに使われる事もありますが、基本的には行動側の悪意が乗った事象を大きくさせる意味を持つ言葉と言えます。
「挑発」とは?
「挑発」は相手に対して焚き付ける言葉だと言っていいでしょう。
こちらから相手を刺激することで、思惑に誘導する意味合いで良く使われます。
問題行動や敵対行動を起こさせる意味合いが多いてすが、対象者のマインドを駆り立てるなど良い意味合いで使われる事もあります。
「煽り」と「挑発」の違い
「煽り」と「挑発」の違いを、分かりやすく解説します。
基本的には「煽り」は元々燻っていた火種をこちらの「挑発」行動によって拡大・昇華させていく形が多くなります。
つまり「煽り」は「挑発」の一つの形態でもあると言っていいでしょう。
対する「挑発」はこちらからのアクションを起こすのが大きく違う点。
何もないところから相手に問題行動させる事も含むのが違った点だと言えます。
「煽り」の例文
・『ウクライナ国境に集結したロシア軍は約20万人にものぼり、これらはウクライナ政府を「煽る」行為です』
この例文はウクライナの政府に対して、国防の手段としての交戦派の勢いを「煽った」ものとなります。
・『「煽る」の類義語』
「煽る」と同じ表現する言葉は「火に油を注ぐ」が該当します。
元々あった火種に刺激を加えて勢いを増させる意味ですが、油を注ぐ事でより加速度が増す意味合いになると言っていいでしょう。
古くは火ではなく、薪に油を添えると表現されていました。
「挑発」の例文
・『ウクライナ国境に集結したロシア軍は約20万人にものぼり、これらはウクライナ政府を「挑発」する行為です』 「煽り」の例文で挙げた文章を「挑発」に変更した場合、対象が何らかの問題行動を起こすように誘引している文意となります。
・『「挑発」の類義語』 「煽り」以外で「挑発」と使い分けされる言葉には「扇動」があります。
扇がつくこともあり「扇動」は「煽り」と近い言葉です。
言葉の大きな違いとしては「扇動」は敵対組織、潜在的敵対集団など団体に使われ、対個人、対集団とともに使える「挑発」や「煽り」と違う点だと言っていいでしょう。
まとめ
「煽り」は相手に元々あった感情などの火種となりうるものに刺激を加えて勢いを増させる意味合いがあります。
「焚き付ける」や「火に油を注ぐ」と同様、危険なものを意味する火、この勢いを増させる言い回しとなりました。
一方の「挑発」は行為を仕掛けて相手を思惑に乗せる意味合いの言葉と言っていいでしょう。