この記事では、「飛躍」と「飛翔」の違いを分かりやすく説明していきます。
「飛躍」とは?
「飛躍」には3つの意味があります。
1つめは、跳ねて上がることです。
ジャンプ台から飛び降りるとき、そのまま前に進んで下に向かうのではなく、ジャンプ台の上で飛び跳ねて下に向かっていきます。
このときのような跳ねて上がるさまを意味します。
小さな飛び上がりのことではありません。
2つめは大きく伸びあがって活躍すること、急速に進歩や向上をすることです。
これまで日本だけで活躍をしていたプロ野球選手が、メジャーリーグで活躍するようになったとします。
以前に比べて伸びあがって活躍している、向上しているといえるでしょう。
この活動のさまは「飛躍」といえます。
3つめは、順番や段階に従わずに、急にとびはねたところに移ることです。
シンデレラの話は、奴隷のように扱われていたシンデレラが王子様と結婚するストーリーです。
魔女が登場する、ガラスの靴の持ち主がシンデレラだとわかるなどの段階を踏んで、王子様と結婚するという結末になります。
これが、魔女が登場するなどを飛ばして、みすぼらしかった姿のシンデレラから、いきなり王子様との結婚の場面に移った場合が、この言葉が意味するものになります。
「飛躍」の使い方
大きく伸びあがって活躍するさまの意味で使う場合が少なくありません。
跳ねて上がるという意味では、ジャンプすることを指して使用されます。
「飛翔」とは?
空を高く飛んで、あちこち動き回ることです。
紐に縛られて自由を奪われた状態で飛び回るようなことではなく、自由に動き回るさまをいいます。
鳶が飛ぶさまがこれにあたります。
自由に空高くを飛びます。
生物が飛ぶさまだけでなく、人間が作り出したものが空高くをあちこち動き回ることも、この言葉は指します。
たとえば、ミサイルや航空機などです。
「飛翔」の使い方
空を高く飛んで、自由にあちこちを動き回ることを指して使用します。
生物にも人間が作り出したものにも使用できる言葉です。
「飛躍」と「飛翔」の違い
飛ぶという意味合いが似ていますが、同じことではありません。
前者はジャンプをするような動作のことです。
低くジャンプをすることではなく、高く飛び跳ねることです。
また、急速に進歩や向上することもいいます。
後者は空の高い位置を飛び回ることです。
ジャンプのような動きではありません。
「飛躍」の例文
・『これからの飛躍に期待したい』
・『世界に飛躍する』
・『さらなる飛躍を目指す』
・『大きく飛躍する』
「飛翔」の例文
・『大空を飛翔する生物』
・『飛翔する鳥を目でとらえる』
・『飛翔距離』
・『大きな翼を使って飛翔をする』
まとめ
「飛」という漢字を使用しており、飛ぶという意味合いを持つ2つの言葉ですが、それぞれ意味するものは違います。
一方は飛び上がることや大きく活躍すること、もう一方は空高くを飛び回ることです。