この記事では、「連覇」と「連勝」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「連覇」と「連勝」の違い
「連覇」とは、続けて優勝ことです。
「連勝」とは、続けて勝つことです。
どちらの言葉にも、つらなるという意味を持つ漢字である「連」が使われており、続けてという意味が含まれていますが、何が続けてなのかという点で意味が違います。
「連覇」の場合は、続くものが優勝です。
ボクシング、水泳、フィギュアスケートなどの試合では、優勝者が選ばれますが、優勝者に続けて選ばれることが「連覇」です。
「連勝」の場合は、続くものが勝つことです。
サッカーなどのリーグ戦では、1戦目、2戦目など何度か戦うことになります。
1戦目で勝つ、2戦目でも勝つといったものが「連勝」です。
1戦目で勝ったからといって優勝しているのではありません。
「連覇」と「連勝」の使い方の違い
競い合うもので、続けて優勝することを指して「連覇」を使用します。
柔道には、全日本柔道選手権大会というものがあります。
1戦目、2戦目などがあり、決勝戦で勝ったものが優勝です。
全日本柔道選手権大会は毎年開催されており、去年、今年と続けて優勝することができれば「連覇」といいます。
競い合うもので、続けて勝つことを指して「連勝」を使用します。
全日本柔道選手権大会の例だと、1戦目で勝った、2戦目で勝ったといった場合に「連勝」といいます。
「連勝」は、大会で優勝しているかは関係ありません。
「連覇」と「連勝」の英語表記の違い
「連覇」は英語で“successive championships”と表現をします。
「連勝」は英語で“straight victories”や“consecutive wins”と表現をします。
「連覇」の意味
「連覇」とは、競技などで続けて優勝することです。
「連」という漢字には、つらなる、つらねるという意味があり、「覇」という漢字には、競技などで優勝することという意味があります。
水泳、柔道、剣道など、毎年のように開催されている大会があります。
こういった大会で続けて優勝することが「連覇」です。
おととしは優勝できたけれど、去年は優勝できず、今年は優勝したといったものは、「連覇」とはいいません。
おととし優勝できた、去年も優勝できた、今年も優勝できたといった場合は「連覇」です。
また、「連覇」は競技などのことを指しており、日常的な口論や喧嘩などに続けて勝つことを指しているのではありません。
「競技」とは、一定のルールに従って、技能や運動能力などを競うものです。
そのため、水泳、ボクシング、柔道、サッカーなどの運動だけでなく、お弁当・ お惣菜大賞やベーカリー・ワールドカップなど技能を競うもので続けて優勝することも「連覇」といいます。
「連勝」使い方
続けて優勝することについて使用をします。
リーグ戦の場合、1戦目で勝つ、2戦目で勝つといったものではなく、優勝をして、それが去年も今年もなど続くことをいいます。
「連覇」を使った例文
・『ラグビーの連覇をかけた試合に臨む』
・『○○選手が連覇できるか目が離せません』
・『2連覇しているだけの実力があります』
・『困難を乗り越えて連覇をする姿に勇気づけられた』
・『連覇をした喜びのコメント』
「連覇」の類語
「連勝」「勝ちっ放し」が類語です。
「勝ちっ放し」には、続けて勝つことという意味があります。
「連覇」の対義語
「連敗」が対義語です。
続けて負けることという意味があります。
「連勝」の意味
「連勝」とは、続けて勝つことです。
「勝」という漢字には、かつ、かちという意味があります。
日本の野球には、パ・リーグとセ・リーグというリーグ戦があります。
それぞれ6球団あり、それぞれのチームが試合をし、勝率に応じて優勝を決めます。
たとえば、パ・リーグの場合、西武とロッテが戦う、西武と楽天が戦うなどあります。
こういった試合で続けて勝つことが「連勝」です。
「連勝」には、最終的に優勝したかという意味は含まれていません。
また、1戦目で勝ち、2戦目では負け、3戦目では勝ちといった、続けてでない場合も「連勝」とはいいません。
「連勝」の使い方
続けて勝つことについて使用をします。
競技などについても、じゃんけんのようなものについても使用することができます。
「連勝」を使った例文
・『デビューから3連勝をしている』
・『連勝をしていて、このままいけば優勝できそうだ』
・『連勝するほどの実力を持っている人物だ』
・『3連勝をかけて試合に臨む』
・『連勝記録を塗り替えた』
「連勝」の類語
「連覇」「勝ちっ放し」が類語です。
「連勝」の対義語
「連敗」が対義語です。
まとめ
どちらにも続けてという意味が含まれていますが、続けて優勝なのか、続けて勝つのかという点で意味が違う言葉です。