「観念奔逸」と「連合弛緩」の違いとは?分かりやすく解釈

「観念奔逸」と「連合弛緩」の違い生活・教育

日本では生涯で15人に1人が鬱病に罹患すると言います。

症状に「観念奔逸」「連合弛緩」がありますが、二つの違いはなんなのでしょう。

この記事では、「観念奔逸」「連合弛緩」の違いを分かりやすく説明していきます。

「観念奔逸」とは?

思路障害の一つだと言っていいでしょう。

とめどめなく考えが溢れだしてくる精神状態になります。

言葉の発声としては早口になる傾向があり、駄洒落や語呂合わせなど言葉遊びを入れてきます。

饒舌で頭の回転が早いように見え、話も飛ばないため病気として見られる事は少ないと言えます。


「連合弛緩」とは?

思路障害の一つで話や言葉が脈絡なく飛んでいきます。

脈絡もなく話のジャンルなどが飛んでまとまりがつきません。

いわゆる支離滅裂状態に陥ってしまうのでした。

症状が悪化すると語彙は豊富なれど訳のわからない言葉を発っし、言葉のサラダとなってしまいます。


「観念奔逸」と「連合弛緩」の違い

前者に関して言えば読んで字のごとく観念が奔走、逸脱していくと思い浮かべればいいでしょう。

目的からは逸脱していくさまとなります。

後者は考えを連ね合わせる事か弛緩して不可能。

まとまりがつかないさまだと言えます。

また前者は躁うつ病の躁状態の時に顕著な症状で後者は典型的な統合失調症の症状だと言えるでしょう。

「観念奔逸」の特徴

・『躁鬱病で多く見られ、言葉として使われる「観念奔逸」』 躁鬱病の躁状態、いわゆるテンションの高い時に症状が顕著に見られるのが特徴だと言っていいでしょう。

話の道筋こそあっていますが、話の結論からはずれていくようになります。

・『「観念奔逸」と閑話休題』 閑話休題は本題に戻る時に使う言葉です。

言うなれば閑話休題やそれはさておき等のフレーズが使えない方と思えば漠然とした様子が理解できるように思えます。

「連合弛緩」の特徴

・『統合失調症で多く見られ、言葉として使われる「連合弛緩」
統合失調症自体が心や考えにまとまりのない状態になってしまう病気です。

その代表的症状が「連合弛緩」になります。

連合弛緩から進行すると滅裂思考、単語の羅列しかできなくなる言葉のサラダ、新しい言葉を作りだす言語新作となっていくのでした。

・『連合弛緩の陰性症状とは』
「連合弛緩」の症状は今まで述べてきた通りです。

しかしこれは実のところ陽性の連合弛緩でした。

陰性の場合は感情の平板化、思考の貧困、意欲の欠如が半年以上の期間に渡って続くものになります。

まとめ

「観念奔逸」「連合弛緩」ともに思路障害の症状です。

大きくちがうのは前者が躁鬱病、後者が統合失調症で発現しやすい症状な事でしょう。

「観念奔逸」は躁状態の時にとめどめなく言葉が溢れるも方向性が定まらずに迷走する様です。

「連合弛緩」は連想が弛緩してうまくできないと思えばわかりやすいはずです。