この記事では、「迅速」と「速やか」の違いを分かりやすく説明していきます。
「迅速」とは?
物事の進む度合いが速いこと、行動が速いことです。
「迅」はすみやか、はやい、「速」もすみやか、はやいという意味を持つ漢字です。
店で商品を購入し、自宅で商品を確認したら欠陥があったとします。
使用した結果不具合が出るなどの場合は交換できませんが、最初から問題があった製品なら交換をしてもらえます。
そこで、購入した店に商品とレシートを持って出かけ、交換を依頼しました。
店員はすぐに新しい商品を渡してくれました。
少しもぐずぐずしているところはありません。
このようなさまを意味する言葉です。
どのように対応したらいいのかわからず店員がわかっておらず、店長に対応の方法を確認したり、問題があった製品が本当に問題なのか時間をかけて調べたりしていた場合、「迅速」な対応とはいえません。
今度はお餅をのどに詰まらせたときのことで説明をします。
お餅がのどに詰まったままの状態でいると、窒息をする恐れがあります。
もしもお餅をのどに詰まらせたなら、すぐにでも吐き出させる必要があります。
のどに詰まりました、時間をおかずにすぐに背中を叩いて吐き出させました。
こういった素早い行動をこの言葉は意味しています。
もしも、どうしようとおろおろしていたら、この言葉が意味するものではありません。
「迅速」の使い方
物事の進む度合いや行動が速いことを指して使用します。
速いとはどれくらいの時間なのかという意味は含まれていません。
「速やか」とは?
物事の進む度合いが速いこと、行動が速いことという意味です。
店で食事をしているときに、水が入ったコップを倒してしまい、テーブルと床に水を広げてしまったとします。
それを知った店員が、ほとんど時間をおかずに客のもとに来て、あっという間に水を拭きとってしまいました。
この店員の動作が、この言葉が意味するものです。
大きな地震があり、もうすぐ津波がやってきそうな状況だったとします。
ぐずぐずしていると逃げる前に津波に飲み込まれてしまいます。
逃げてくださいという警告が出たときにすぐに逃げるといったさまは、この言葉が意味するものです。
「速やか」の使い方
物事の進む度合いや行動が速いという意味で使用をします。
「迅速」と「速やか」の違い
2つの言葉の意味は同じです。
前者は品詞が名詞・形容動詞で、後者は品詞が形容動詞という違いがあります。
置き換えにくい場合があり「速やかに浸透する」とはいっても「迅速に浸透する」とはあまりいいません。
「迅速」の例文
・『迅速に処置をする』
・『迅速に問題を解決する』
・『迅速かつ丁寧な対応』
・『迅速に行動する』
「速やか」の例文
・『速やかに安全な場所に避難する』
・『速やかに片づける』
・『速やかに手続きが進む』
・『速やかに検査を行う』
まとめ
2つの言葉の意味は同じで、品詞に違いがあります。