この記事では、「手抜き」と「手落ち」の違いを分かりやすく説明していきます。
「手抜き」とは?
「手抜き」は「てぬき」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「しなければならない作業を故意に省くこと」という意味で、手順として決まっていることや、責任もってするべき作業を面倒くさい、お金がかかるなどの理由でわざと省略することです。
2つ目は「囲碁・将棋用語で、普通に打つべきところを省き、より有利になるところへ駒や石を優先させること」という意味です。
3つ目は「仕事が一段落して暇になること」という意味で、一時的に手が休まる状態のことです。
上記に共通するのは「力を省く」という意味です。
「手抜き」の使い方
「手抜き」は名詞・形容動詞として「手抜きだ・である」「手抜きする・した」「手抜き工事」「手抜き料理」などと使われます。
基本的に日常で使われる場合、人がしなければならない作業を故意に省略することに使われる言葉です。
「手落ち」とは?
「手落ち」は「ておち」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「手続きや仕事の上で、欠けている点があること」という意味で、やるべきことをついうっかり忘れたり後回しにして、失敗につながることです。
2つ目は「手続きや仕事の上で、最初から不備な点があること」という意味で、最初から誰も考えが及ばない部分があり、すっぽりと抜けていて失敗につながることです。
3つ目は「手続きや仕事の上で、ミスや誤りをすること」という意味で、ビジネスで人為的な誤りに使われる言葉です。
上記に共通するのは「人為的な要因で不備がある」という意味です。
「手落ち」の使い方
「手落ち」は名詞・形容動詞として「手落ちだ・である」「手落ちがある・ない」などと使われます。
基本的に、手続きや仕事の上で、ついうっかり足りない点や誤りがあることや、最初から不備な点があることに使われる言葉です」
「手抜き」と「手落ち」の違い
「手抜き」は「人がしなければならない作業を故意に省略すること」という意味です。
「手落ち」は「手続きや仕事の上で、ついうっかり足りない点や誤りがあること」「最初から不備な点があること」という意味です。
「手抜き」の例文
・『この家は基礎部分の手抜き工事により傾いている』
・『検品時に手抜きしたせいで返品が相次ぐ』
・『フルタイムで働いているので家事が手抜きになるのは仕方ない』
・『手抜き料理でもかなり美味しい』
「手落ち」の例文
・『作業の流れに手落ちがあったことを認める』
・『警備に手落ちがない様にしっかり務める』
・『これは完全にデータ入力の手落ちだ』
・『採点方法に手落ちがありやり直しとなる』
まとめ
今回は「手抜き」と「手落ち」について紹介しました。
「手抜き」は「人が作業を故意に省略する」、「手落ち」は「気づかずに欠けている」「最初から不備な点がある」と覚えておきましょう。