この記事では、「高みの見物」と「見下す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「高みの見物」とは?
「高みの見物」は「たかみのけんぶつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「自分達は高い場所にいて、下で大騒ぎしちている人々を見て楽しむこと」という元の意味で、単に高い場所から人々を眺める様子のことです。
2つ目は転じて「自分に直接の利害関係が及ばない立場から、問題の成り行きを傍観すること」という意味で、自分が損を被るわけではないので、他の人達に口を出さず成り行きを見ていることです。
3つ目は「関係のない立場から、興味本位にものごとの成り行きを見守ること」という意味で、自分は全く関係のない第三者として、人のすることを興味を持って見守ることです。
上記に共通するのは「第三者として成り行きを傍観する」という意味です。
「高みの見物」の使い方
「高みの見物」は慣用句として「高みの見物をする・した」「高みの見物としゃれこむ」などと使われます。
基本的に、日常で使われる場合、第三者としてものごとの成り行きを興味を持って傍観することに使われる言葉です。
「見下す」とは?
「見下す」は「みおろす・みくだす」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「みおろす・みくだす」と読む場合で、「高いところから下の方を見る」という元の意味です。
2つ目は「みくだす」と読む場合で、「人をバカにした態度を取る」という意味で、人を敬わずあなどることです。
3つ目も「みくだす」と読む場合で、「ものごとを大したことないと思って軽んじる」という意味で、最初から簡単にできる、程度の低いことだと思って軽んじることです。
上記に共通するのは「人や物を上から見る」という意味です。
「見下す」の使い方
「見下す」は動詞として「見下す・見下した」「見下される・見下された」と使われたり、副詞として「見下して偉ぶる」などと使われます。
基本的に、高い所から下の方を見ることや、人や物を程度が低いと思って軽んじることに使われる言葉です。
「高みの見物」と「見下す」の違い
「高みの見物」は「第三者としてものごとの成り行きを興味を持って傍観すること」という意味です。
「見下す」は「高い所から下の方を見ること」「人や物を程度が低いと思って軽んじること」という意味です。
「高みの見物」の例文
・『オフィスビルから桜並木が見えて正に高みの見物だ』
・『彼等のケンカはいつものことなので、高みの見物をする』
・『部長はいつも繁忙期に高みの見物で済ませる』
・『ライバル同士が争って潰れてくれるまで高みの見物をする』
「見下す」の例文
・『上司は女性を見下す傾向がある』
・『簡単な作業だと見下していたら、思わぬミスをした』
・『高卒だからと見下していると後に追い越される』
・『彼女は学歴で人を見下す』
まとめ
今回は「高みの見物」と「見下す」について紹介しました。
「高みの見物」は「第三者として成り行きを傍観すること」、「見下す」は「大したことがないと思って軽んじること」と覚えておきましょう。