「非合理」と「不合理」と「不条理」の違いとは?分かりやすく解釈

「非合理」と「不合理」と「不条理」の違い生活・教育

この記事では、「非合理」「不合理」「不条理」の違いを分かりやすく説明していきます。

「非合理」とは?

「非合理(ひごうり)」とは、「道理に沿っておらず筋道が通らないさま」を意味しています。

「非合理」の言葉は、「道理に従っていなくて論理的でもないさま」を示唆しているのです。

さらに「非合理」の意味として、「理性の働きでは認識することができないさま」「論理的な思考では正誤が判断できないこと」もあります。

これらの意味は、「哲学・宗教・スピリチュアル・感情的判断のカテゴリー」で使用されます。


「非合理」の例文

・『その国会議員は、法律違反の疑惑について非合理的な弁明を繰り返すばかりでまともな回答をしていませんでした』
・『非合理だから価値がないわけではなく、宗教の信仰も感情的な人間関係も非合理だからこその価値があります』


「不合理」とは?

「不合理(ふごうり)」とは、「物事を考えるときの正しい筋道である道理に合っていないさま」を意味しています。

「不合理」の表現は、「合理的ではないさま」を示唆しています。

そのため、「不合理」には、「論理的な思考の流れに沿っていないこと+きちんとした理屈(理由)に依拠していないさま」といった意味のニュアンスも備わっているのです。

「不合理」の例文

・『結果を出していない人の報酬・処遇が、優れた結果を出した人と同じであるのは不合理です』
・『恣意的な条件を満たした人にだけしか給付金が支給されないという不合理な給付金制度に不満の声が上がっています』

「不条理」とは?

「不条理(ふじょうり)」とは、「倫理や常識に反していて受け入れられないさま」を意味しています。

「不条理」の表現は、「常識的に考えて納得することができないさま」を示しているのです。

「不条理」には、「道理に反していて筋道が通っていないこと・道義や良識に反しているさま」といった意味合いもあります。

さらに哲学用語の「不条理」は、「アルベール・カミュの生きる意味のない非合理な人間存在のあり方」を示唆しています。

「不条理」の例文

・『人生の不条理に耐え抜くことによって、私は自らの精神を鍛錬してきました』
・『無実の人が冤罪で長期投獄されている不条理ないまの状況を変えたいと思っています』

「非合理」と「不合理」と「不条理」の違い

「非合理」「不合理」「不条理」の違いを分かりやすく説明します。

「非合理」「不合理」は、「ある事柄を考える際に、正しいロジックである道理に従っていない」という同じ意味を持っています。

ただし「非合理」「不合理」と比較すると、日常会話で使われる頻度が圧倒的に少なく文語的な表現であるという違いがあります。

また「非合理」「理性的な思考では把握することができない」という「不合理」にはない意味も持っています。

「不条理」の言葉には、「倫理的な規範や良識に照らして受け入れることができないさま」といった「非合理・不合理」にはない意味があるのです。

まとめ

この記事では、「非合理」「不合理」「不条理」の意味の違いを分かりやすく説明しましたがいかがでしたか?「非合理」「不合理」「不条理」の意味の違いについて詳しく調べたい場合は、この記事の解説をチェックしてみてください。