この記事では、「腹に据えかねる」と「肝に据えかねる」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「腹に据えかねる」とは?
「腹に据えかねる」は「はらにすえかねる」と読みます。
「腹に据えかねる」は、「怒りを心の中におさめておくことができなくなること。
がまんできないこと」という意味があります。
何かがまんできないことが起こった時、激しい怒りの感情を、心の中におさめておけない場合に、「腹に据えかねる」という言葉を使ってみましょう。
例えば職場に、遅刻を繰り返す社員がいる時、遅刻をしないよう注意したのに、翌日また、遅刻してくるということがあるかもしれません。
この場合は、「注意した次の日に遅刻をするとは、腹に据えかねる」などという文章にできます。
また、集合住宅のゴミ捨て場に、住民以外が粗大ゴミを捨てていることに気が付いたら、とても腹が立つかもしれません。
この場合は、「住民以外にゴミ捨て場を荒らされて、腹に据えかねる思いだ」などという文章を作ることができます。
「肝に据えかねる」とは?
「肝に据えかねる」は「きもにすえかねる」と読みます。
「肝に据えかねる」は、「怒りを心の中におさめておけないこと。
がまんできないこと」という意味があります。
このように「肝に据えかねる」は、「腹に据えかねる」と同じ意味があります。
実は、「肝に据えかねる」は正しい言葉ではなく、「腹に据えかねる」が本来の言い方になります。
ただし、国民の2割近くが、「肝に据えかねる」という言い回しを使うようになっているため、今後も耳にする機会があるかもしれません。
そこで、この言葉にどのような意味があるかを知っておきましょう。
「腹に据えかねる」と「肝に据えかねる」の違い
「腹に据えかねる」と「肝に据えかねる」の違いを、分かりやすく解説します。
「腹に据えかねる」は、「怒りを心の中におさめておくことができなくなること。
がまんできないこと」という意味があり、「肝に据えかねる」も、同じ意味があります。
これは「腹に据えかねる」という言葉を、誤って「肝に据えかねる」という言葉として使う人が2割程度いるためです。
「肝に据えかねる」でも意味は通じますが、正しい言い回しは「腹に据えかねる」と言うことを知っておきましょう。
目上の人や仕事相手などと会話をするときは、「腹に据えかねる」という言い回しを使うことで、誤った言葉を使っていると思われなくていいのではないでしょうか。
まとめ
「腹に据えかねる」と「肝に据えかねる」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、同じ意味がありました。
オフィシャルな場面では、「腹に据えかねる」という言葉を使うようにしましょう。