この記事では、「存外」と「案外」と「意外」の違いを分かりやすく説明していきます。
紛らわしい語を区別していきましょう。
「存外」とは?
存外(ぞんがい)とは、思いのほかのこと。
自分の予想が、外れることです。
思ってもみない結果、想像がつかない出来事を存外といいます。
もともと「存外」の「存」には「知っていること」という訳があります。
そのため自分の知識や経験を上回るもの、想定外の事実が存外になります。
存外は良いことと悪いこと、どちらに対しても用います。
こちらの予想をはるかに超えるくらい、思いがけない結末が存外です。
「案外」とは?
案外(あんがい)とは、世間で思われている考えとは、実際は異なること。
予想とは食い違っている事実をあらわします。
案外の「案」には「考え方・意見」という訳があります。
そのため「おおかたの予想を裏切るもの」が案外になります。
あまり期待していなかった事柄が、予想外に良かった場合に使われることが多いです。
望み薄であったものが、思わぬ喜びをもたらしてくれた場合に使います。
「意外」とは
意外(いがい)とは、心に思うものと全く違っていること。
想像するのが難しいくらい、あり得ない状況をあらわします。
誰もが予想できないくらい、寝耳に水の状況やニュースが「意外」です。
意外の「意」には「気持ち」という訳があります。
そのため心に思い浮かぶまでもない、まさかの出来事が意外です。
「意外な告白」や「意外な素顔」そして「意外な原因」など、あらゆるパターンで使われています。
「存外」と「案外」と「意外」の違い
それぞれ「外」という漢字が付いているので、使い分けが難しく思えます。
まず語句として硬い雰囲気があるのが「存外」です。
残りの「案外」と「意外」は会話でもつかえる、ややカジュアルな表現になります。
そして意味の食い違いもあります。
存外はこちらが承知していた事実と異なること。
思わぬ結果が出ることです。
そして案外はこちらの予想が外れること。
案外は「あまり期待していなかったけれども、思ったよりも良かった」場合に使われる事例が多いです。
そして存外と案外とも異なるのが「意外」です。
意外はこちらの考えとは非常に異なっていること。
驚いているニュアンスが強いのが「意外」です。
存外や案外がクールな言葉であるのに対して、意外には「ビックリする」という感情が込められています。
まとめ
「存外」と「案外」と「意外」の違いを分かりやすくお伝えしました。
存外は硬い言い回しで、こちらの見解とは異なること。
思いがけない結果です。
そして案外は、想像よりも良いこと。
思いもよらない結末です。
さらに意外とは空想もできないくらい、あり得ない結末です。
このうち「非常にかけ離れている」という訳があるのは「意外」だけです。
予想もつかないニュースに対して、ビックリするという心情も込められています。
正しく使い分けていきましょう。