「気を使う」と「気を遣う」は何が違うのか。
使い分ける必要はあるのか。
この記事では、「気を使う」と「気を遣う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「気を使う」とは?
「気を使う」を説明する際に重要なのが、誰のための行為なのか。
という点です。
「気を使う」の場合、「気を使う」側は自分になります。
自分のために、自分のことを思って、行う行為が「気を使う」なのです。
「気を使う」は、周りの人などに心づかいを行うことを意味しますが、あくまでも、周りの人などに心づかいを行うのは自分のため。
相手を立てるときなどに行う行為で、いわば、「配慮する」こととなります。
「気を使う」の使い方
「気を使う」側は、あくまでも、自分自身です。
そのことを踏まえた使い方が基本で、「上司に気を使う」、「他人に気を使う」などといった場合、自分のためを思い行う行為を意味します。
「気を遣う」とは?
「気を遣う」を説明する際に重要なのが、誰のための行為なのか。
という点です。
「気を遣う」の場合、あくまでも、周囲の人に対し行う行為で、決して、自分のためではありません。
周囲の人などに対し、心から心配する、心もとなく思う、自ら進んで相手のために行動する。
このような行為が「気を遣う」となります。
「気を遣う」は、いわば、「心配する」行為、そのものです。
「気を遣う」の使い方
「気を遣う」側は、あくまでも、相手です。
そのことを踏まえた使い方が基本で、「上司に気を遣う」や「他人に気を遣う」などといった場合、心から相手のことを心配しているものとなります。
「気を使う」と「気を遣う」の違い
同じ読み方のため、同じ意味として用いられていることも多い、「気を使う」と「気を遣う」ですが、実際には使い分けが必要な言葉となります。
その際のポイントは、誰のために行う行為なのか。
という点です。
自分のためなら「気を使う」。
相手のためなら「気を遣う」。
この違いを基準に使い分ける言葉となります。
また、言い換えることができる言葉で比較することもでき、「気を使う」は、「配慮する」。
「気を遣う」は、「心配する」です。
「気を使う」の例文
・『彼は、いつも、上司に気を使ってばかりで疲れないのだろうか』
・『今日一日、気を使うことが多く疲れました』
・『敏感肌のため、肌着などには気を使います』
・『人に見られる仕事をしているため、美容には人一倍気を使っています』
「気を遣う」の例文
・『体の弱い子供に対し、食事面など色々と気を遣います』
・『自然と気を遣うことができる彼女は素晴らしい』
・『もう、私に気を遣う必要はありません』
・『夫の健康に気を遣った食事メニューを心掛けています』
まとめ
一般的には、「気を使う」の方が用いられることが多い言葉ですが、明確に言えば以上のような違いがあります。
そのため、正しい使い分けを行うのであれば、誰のための行為なのかを考え、「気を使う」と「気を遣う」を使い分けるものとなります。