「コンガ」と「ボンゴ」はどちらもパーカッションの一種ですが、見た目や演奏方法が異なるため区別して覚える必要があります。
この記事では、「コンガ」と「ボンゴ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「コンガ」とは?
「コンガ」は「キューバで誕生した打楽器の一種」で、「樽状の胴の上部分に牛皮を張り、素手で叩いて演奏」します。
キューバの民族音楽やラテン音楽を中心に使用されており、「コンガ」を演奏する人は「コンゲーロ」と呼ばれています。
そのほか、4分の2拍子の明るいリズムで踊る「キューバの民族舞曲」のことを指す場合もあります。
「ボンゴ」とは?
「ボンゴ」は「キューバで誕生した打楽器の一種」で、「大きさが異なる桶状の太鼓がつながっており、胴の上部分には鹿や子牛の皮」が使用されています。
太鼓の大きさによって音が異なり、大きい方の太鼓は低音を、小さい方の太鼓は高音が発生します。
ラテン音楽における代表的なパーカッションといわれており、「ボンゴ」を演奏する人は「ボンゴセーロ」と呼ばれています。
「コンガ」と「ボンゴ」の違い
「コンガ」と「ボンゴ」はどちらもキューバ発祥のパーカッションですが、見た目や大きさ、演奏方法に違いがあります。
「コンガ」は「長い樽のような形」をしており、楽器の高さは60~90cm程度、直径は30cm程度、重さは13kg前後となっています。
「コンガ」は大きさによって3種類に分けられ、最も小さく音が高いものは「キント」、中間音のものは「コンガ」、最も大きく音が低いものは「トゥンバドーラ」と呼ばれています。
音の異なる「コンガ」を2台組み合わせて演奏するのが一般的で、本体を床に置くか肩から吊るして、手のひらもしくは指全体でヘッドを叩いて演奏します。
スタンドが使われる場合もありますが、正統派はスタンドを使用しないという見解もあるようです。
一方、「ボンゴ」は「丸い桶のような形」をしており、「大きさと音の違う2つの太鼓がつながっている」のが特徴的です。
1つあたりの胴の高さは20cm前後、直径は20cm前後で「コンガ」より小型の楽器となっています。
大きい方の太鼓を利き手側に配置させ、太ももや膝に挟んで数本の指でヘッドを叩いて演奏します。
指の本数や叩く位置などを変えることによって音量や響きを調整するほか、指先で皮部分を擦るなどの奏法もあります。
また、「コンガ」と「ボンゴ」は音の高さにも違いがあります。
「コンガ」は「ボンゴ」に比べると低音で、耳で聞くと「ボンボン」といった音を発します。
「ボンゴ」の場合は「コンガ」と比較する高音で、「コンコン」など聞こえる音を発します。
なお、両者の音の差は1オクターブ程度と考えられています。
まとめ
「コンガ」と「ボンゴ」はラテン音楽に欠かせない打楽器ですが、「コンガ」は「大型で低音」、「ボンゴ」は「小型で高温」という相違点があります。
演奏方法にも違いがありますので、機会があれば双方の楽器を聞き比べて違いをチェックしてみてください。