この記事では、「権利」と「権限」と「義務」の違いを分かりやすく説明していきます。
「権利」とは?
物事を自分の意志で自由に行ったり、他人に物事を要求したりすることのできる資格や能力のことで、生存権、幸福の追求の権利、参政権、教育を受ける権利などが憲法に記載されている人権で権利と考えることが出来ます。
人権ほど立ち位置が高くない権利もあり、抽選であたる購入できる権利、スポーツで先に攻撃する権利など運によって得られる権利も存在しています。
著作権は著作者が持っている権利で作品がどう使われるか決めることができる権利となっています。
ちなみに高級スポーツカーのフェラーリは購入に一定の権利が必要なものがあり、ラ・フェラーリは少なくともフェラーリ5台の所有経験が必要となっていました。
「権限」とは?
正式または公的に行使ができる権利の範囲で、法規上の職権として、また法律や契約で認められている権能の範囲という意味があります。
限定的な権力という意味も持っています。
パソコンでは編集権限をもつユーザー、管理者権限などの言葉でよく目にするものです。
会社内でもアルバイトと社員では使用できる機器や書類などに異なる権限があるケースが見られます。
権限は強い権限、弱い権限という言葉で程度を表すことが出来ます。
衆議院及び参議院の持つ権限は法律の制定、予算その他国の財政に関する議決、条約の締結について承認の議決、内閣総理大臣の指名、憲法改正の発議などとなっています。
一般人ではこれらの権限を所持していないことがわかるでしょう。
「義務」とは
権利の対義語に当たり、人がそれぞれの立場において当然しなければならない務めというものになっています。
教育の義務、勤労の義務、納税の義務が日本国民の三大義務となっています。
約束は義務に近い概念で果たさなければいけないものという点が共通項と言えます。
会社内では多数の義務が発生し、制服や背広着用の義務というものもあれば、自動車メーカーであれば車通勤時はそのメーカーの車で通勤する義務などがあります。
義務は公的、会社などで課せられるものだけでなく、自分で思うものもあります。
「権利」と「権限」と「義務」の違い
権利は自由に物事を行ったり、人にさせたりする資格という意味で義務はそれぞれの立場において立場を維持する限りしなければならないこととなり、しないという選択肢はないケースが多くなります。
権限は権利の範囲を指す言葉で、機械を動かす権限があるなどの使い方があり、権利よりは限定的で自由ではない言葉となっています。
まとめ
権利と権限は方向性として近い言葉ですが、自由さは権利のほうが強く、制限があるのが権限という見方もできます。
会社では権限という言葉が使われ立ち位置ごとに異なることもあります。
義務はしなければならないことで、納税の義務や勤労の義務がありますが、自分の中で決める義務もあります。