何かをする為に使うものに、「器具」と「工具」と「道具」があります。
似たような言葉ですが、これらに違いはあるのでしょうか。
この記事では、「器具」と「工具」と「道具」の違いを分かりやすく説明していきます。
「器具」とは?
「器具」とは、しくみの簡単な器械や道具という意味です。
ある目的を果たすために使われるものを指します。
料理器具は料理するのが目的の道具、筋トレ器具は筋トレするのが目的の道具といったような具合です。
そして、この時に使われる目的というのは、あまり専門的過ぎずに広い意味での目的を指します。
例えば、料理器具は、肉じゃがを作る為だけの道具というわけではなく、料理全般を作る道具というわけです。
「器具」の例文
・『この器具を使うと効率的にトレーニングができます』
・『この器具を使うと料理のバリエーションが増えます』
「工具」とは?
「工具」とは、工作に用いる器具のことを指します。
機械や木材といったものを加工する為に用いる道具のことです。
目的を果たす為に使われるという意味では「器具」と変わりはないのですが、「工具」は作業目的に特化したつくりをしています。
例えば、木材を切る為のものがあったり、金属に穴をあける為のものがあったり、その作業専用に作られた道具が「工具」であるといえます。
「工具」の例文
・『金属や木材に穴をあける工具のことをドリルと言います』
・『ボルトやナットを締めたり緩めたりできる工具のことをレンチと言います』
「道具」とは?
「道具」とは、ものを作ったり、事を行なうのに用いる器具の総称です。
料理をしたり、トレーニングをしたり、物を加工したり、文字を印刷したりなどなど。
目的を果たすために使われるものの総称が「道具」というわけです。
そういう意味では、「器具」も「工具」も、ひっくるめて「道具」ということがいえます。
「道具」の例文
・『器具も工具も、道具の一種です』
・『工具とは、加工を目的とした道具のことです』
・『器具とは、目的を果たすのが目的の道具のことです』
「器具」と「工具」と「道具」の違い
「器具」と「工具」と「道具」の違いをまとめると次のようになります。
先の例文にもありましたが、「器具」は、「目的を果たす」のが目的の道具のことです。
それは、広い意味での目的であり、汎用性の高い言葉であるといえます。
一方「工具」は、目的を果たすことに変わりはないのですが、「加工する」のが目的の道具のことを指します。
そして、専門的であり、それぞれの作業内容に特化したつくりになっています。
「道具」は、そうしたものを総称した言葉です。
「器具」や「工具」、どちらも「道具」というわけです。
まとめ
「器具」と「工具」と「道具」の違いについて述べてきましたが、使われる用途の違い、総称なのかそうでないのかなどの違いがありました。
三つの言葉の違いを理解し、いろいろなものを使いこなしていきたいものです。