エンジニア職種の一つに、アドボケイトとエバンジェリストがあります。
マーケティングや福祉の分野で使われることもある言葉です。
アドボケイトとエバンジェリストにはどのような違いがあるのかを紹介します。
アドボケイトとは?
アドボケイト(Advocate)には、支持者や代弁者、擁護者といった意味があります。
中性ヨーロッパにおける教会や修道院の代弁者を表すラテン語のアドボカトゥスが語源とされています。
イギリス等では、弁護士のことをアドボケイトと呼んでいます。
エンジニアの仕事の一つにアドボケイトがあり、自社の製品やサービスを広く伝える職種になります。
ユーザーに新しい製品を紹介したり、新たな使い方を伝授したりします。
マーケティング用語として使われることもあり、その場合には職種ではなくその製品を熱心に使ってくれるユーザーやその心理のことをアドボケイトといいます。
熱心に使うことで周囲に広まり、認知度が向上することもあるからです。
それからアドボケイトは、福祉の分野でも障がい者が子どもなど自分で権利を主張するのが難しい人を代弁する人という意味で使われたりもします。
例えば虐待を受けた子どもの中は、上手く自分の気持ちを表現できないこともあります。
そこでアドボケイトが、子どもの意見を汲み取って行政や児童相談所、親などとの間に入ってサポートしたりします。
ただし、こういった取り組みを行っているところはごく限られています。
エバンジェリストとは?
エバンジェリストは、IT業界などで新しい職種として注目されています。
エバンジェリスト(evangelist)は元々、キリスト教の伝道師という意味で使われていた言葉でした。
ITの技術に関して、分かりやすく伝える役目を担っています。
IT技術は一般の人には分かりづらいことも多く、新しい技術が次々と生まれていきます。
それをかみ砕いてITに詳しくない人にも理解しやすいように伝えるのがエバンジェリストです。
イベントで講演を行ったり、メディアなどで情報を発信したりします。
営業職のように売ることを目的に働きかけるわけではなく、その商品やサービスについて広めることを目的としています。
アドボケイトとエバンジェリストの違い
アドボケイトとエバンジェリストは、どちらも自社の製品やサービスを広く普及させる職種です。
アドボケイトは、ユーザー目線に立ち一緒に課題を解決したりする人を指すことが多いです。
エバンジェリストの場合には、自ら率先して製品やサービスについて情報発信し広める活動を行う人を指すことが多いです。
ただし、アドボケイトとエバンジェリストに明確な違いはなく、仕事内容が重複している場合も少なくありません。
まとめ
アドボケイトとエバンジェリストはエンジニアの職業の一つで、どちらも製品やサービスを広める仕事のことをいいます。
アドボケイトは福祉の分野で、子どもや障がい者など自分で権利を主張するのが難しい場合の代弁者としても使われています。