この記事では、「アミド結合」と「ペプチド結合」の違いを分かりやすく説明していきます。
結合の違いを学んでいきましょう。
「アミド結合」とは?
アミド結合とは、私たちの身の回りでよく使われている結合のひとつ。
アミンと脱水したカルボン酸の結合をあらわします。
カルボン酸はそのままでは結合しにくいので、前もって縮合とよばれる「水の分子を切り離した状態」にしておきます。
ここにアミンを加えるのが、アミド結合の特徴になります。
ちなみにアミンはアンモニアの水素原子を、置換した化合物になります。
置換の方法によって第一級から第三級までタイプが分かれています。
こちらのアミド結合によって作られる物質として、ナイロンがあります。
ナイロンは化学繊維のひとつで引っ張っても破れにくく、とても軽いです。
手術で使われるシートや、漁船の網、紳士用の靴下や折りたたみ傘、バッグなど幅広く応用されています。
「ペプチド結合」とは?
ペプチド結合とは、アミノ酸同士の結合のこと。
アミノ酸の一部がくっついて生じる、結合をあらわします。
アミノ酸の中にある水の分子が切り離されたことによって生じる、立体的な結合をこう呼んでいます。
水の分子が切りはなされるのは、アミノ酸の中にあるカルボキシル基が化学反応を起こすからです。
もともと「ペプチド」というのは、タンパク質のひとつのこと。
顕微鏡で詳しく見ると、ペプチドはアミノ酸がネックレスのように鎖状につながっています。
ペプチド結合は私たちの体にとってとても大切な働きをしていて、化粧品の美容成分や健康食品の栄養成分として役立てられています。
「アミド結合」と「ペプチド結合」の違い
いずれもよく似た結合です。
「アミド結合」と「ペプチド結合」の違いを、分かりやすく解説します。
・アミド結合のひとつ「ペプチド結合」
「アミド結合」と「ペプチド結合」は化学の中でも、間違えやすい分野です。
おおまかに考えるとアミド結合という大きなグループの中に、ペプチド結合がはいっています。
つまりペプチド結合は、アミノ結合のひとつ。
アミノ酸同士の結合をあらわしています。
またアミノ結合につかわれるアミノ酸は、1種類だけではなく数種類あります。
そのためアミノ酸のタイプによって、少しずつ結合の内容が変わってくるのです。
このうちアミノ酸とアミノ酸がくっついたことによりカルボキシル基が反応を起こして、水の分子がなくなる結合をペプチド結合と呼んでいます。
これによってアミノ酸は鎖のように、仲良く連結していきます。
アミノ結合の働きのうち、このような動きをするものをペプチド結合といいます。
おさらいするとペプチド結合は、アミノ結合の一種です。
まとめ
「アミド結合」と「ペプチド結合」の違いを分かりやすくお伝えしました。
「アミド結合」とはアミンに脱水されたカルボン酸がくっついて起こる結合をいいます。
またペプチド結合は、アミン酸とアミン酸の結合をいいます。
理科の知識をつけていきましょう。