この記事では、「良きに計らえ」と「お任せいたします」の違いを分かりやすく説明していきます。
「良きに計らえ」とは?
「良きに計らえ」は「よきにはからえ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「良い結果になる様に上手く処理しなさい」という意味で、最善の結果になる様に、上手に進めなさいという命令の言葉です。
2つ目は「支持を待たずに自分で進めて終わらせなさい」という意味で、自分の判断でものごとを進めて始末しなさいという命令の言葉です。
3つ目は「好きなようにしなさい」という意味で、こちらは結果にこだわらないので、好きな様にしなさいという命令の言葉です。
上記に共通するのは「自分でやりなさい」という意味です。
「良きに計らえ」の使い方
「良きに計らえ」は、時代劇に出てくる言葉で、将軍や代官などが家臣にものごとをゆだねる時の表現です。
基本的に目上の人が目下の人に対して使う言葉ですが、完全に家臣を信頼しているというだけではなく、「私は知らないから、好きにしなさい」という無責任なニュアンスも含まれています。
現在では人にものごとを丸投げする時に冗談として使われることもあります。
「お任せいたします」とは?
「お任せいたします」は「おまかせいたします」と読み、の意味は以下の通りです。
1つ目は「仕事や役割を相手にゆだねて、自由にさせること」という意味で、ある一つの事柄に関して、他人に全てゆだねて好きなようにさせることです。
2つ目は「相手の判断と想像するままに放っておく」という意味で、相手が勝手に思っている様にさせて、訂正しない様子のことです。
上記に共通するのは「相手の好きなようにさせる」という意味です。
「お任せいたします」の使い方
「お任せいたします」は、ひとつの仕事や役割に関して、相手の好きな様にして口を出さないことを表します。
ビジネスで使われる言葉ですが、責任の所在がはっきりしないので、何をどこまで任せるのかを補足する必要があります。
また、人に訊かれたくないことや、言いたくないことなどを質問された時にごまかす意味で使われることもあります。
「良きに計らえ」と「お任せいたします」の違い
「良きに計らえ」は「目上の人が目下の人に対して信頼して上手くやる様に命令する言葉」という意味です。
「お任せいたします」は「ひとつの仕事や役割に関して、相手の好きな様にして口を出さないこと」という意味です。
「良きに計らえ」の例文
・『苦しゅうない、良きに計らえ』
・『お前に任せる、良きに計らえ』
・『決して他言せず良きに計らえ』
・『特に報告の必要なし、良きに計らえ』
「お任せいたします」の例文
・『給与計算に関しては全てお任せいたします』
・『あなたにはデータ入力をお任せいたします』
・『その件に関しては全てお任せいたします』
・『ご想像にお任せいたします』
まとめ
今回は「良きに計らえ」と「お任せいたします」について紹介しました。
「良きに計らえ」は「上手くやりなさい」、「お任せいたします」は「あなたに委ねます」と覚えておきましょう。