この記事では、「必要条件」と「十分条件」の違いを分かりやすく説明していきます。
「必要条件」とは?
「必要条件」とは、「aならばbであるが真である場合のb」を意味している数学用語です。
正確には、「bはaであるための必要条件」ということになります。
例えば、「ライオンならば動物である」という命題は、ライオンは動物(脊椎動物の哺乳類としての動物)ですから「真」であると言えます。
この場合は、「動物」が「ライオン」の「必要条件」であると考えることができます。
「必要条件」というのは、一般的に他方を成り立たせるための「より大きなカテゴリーや包摂的な概念」であることが多くなっています。
「aならばb、a⇒b」の命題が真で成り立つ場合に、「b」が必要条件になるのです。
また「aならばb(a⇒b)」と合わせて「bならばa(b⇒a)」も成り立つ場合には、「必要十分条件」と呼ばれる条件になります。
aとbの双方が「必要十分条件」になっているときは、「a⇔b」の数学記号で表すことができます。
「十分条件」とは?
「十分条件」とは、「aならばbであるが真である場合のa」を指し示している数学用語です。
より詳しくいうと、「aはbであるための十分条件」として定義することができます。
例えば、「ヒマワリならば植物である」という命題は、ヒマワリは植物(キク科の一年草として分類される植物)ですから「真」であると判断できます。
この命題においては、「ヒマワリ」が「植物」の「十分条件」であるということになります。
「十分条件」というのは、一般的に他方のカテゴリー(概念の範疇)に含まれる「具体的な事例・事物・現象」であることが多いのです。
「aならばb、a⇒b」の命題が真で成り立つ場合に、「a」が十分条件であるという定義になっています。
「十分条件」は、「その条件が満たされれば他方の条件も十分に満たされる」といった意味合いで解釈できます。
「ヒマワリ」であるということは、「植物」であるという条件を十分に満たしていて「植物ではない可能性」がないのです。
「必要条件」と「十分条件」の違い
「必要条件」と「十分条件」の違いを、分かりやすく解説します。
数学の「必要条件」と「十分条件」は、「a⇒b(aならばb)」の命題が真である場合の「b」か「a」かの違いとして理解することができます。
「a⇒b(aならばb)」の命題が成り立つときには、「b」が「必要条件」となり、「a」が「十分条件」になるという違いを指摘することができます。
「必要条件」というのは、「他方を成り立たせるためにその条件が必要であること」を指しています。
一方、「十分条件」のほうは、「他方を成り立たせるために、その条件が満たされていれば十分であること」を意味している点が異なっています。
例えば、「フェラーリであれば車です」の命題は真ですが、この命題では「車」が「必要条件」、「フェラーリ」が「十分条件」になっています。
「車であること」だけでは、それが「フェラーリ」なのか「プリウスやノート」なのか分かりませんが、「フェラーリ」であるためには「車」であることが必要なので「必要条件」となります。
逆に「フェラーリであること」は「車であること」を十分に満たすので「十分条件」となります。
まとめ
「必要条件」と「十分条件」の違いについて説明しましたがいかがでしたか?「必要条件」と「十分条件」の違いを詳しく知りたい場合は、この記事の内容を参考にしてみてください。