「無難」と「無事」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「無難」と「無事」の違い生活・教育

この記事では、「無難」「無事」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「無難」と「無事」の違い

「無難」「無事」 は、似たような言葉だと思う人もいます。

しかし、正確な意味はかなり違います。

「無難」は、安全だ、ノーリスクなど良い意味もありますが、平凡でつまらないとの意味も持っています。

しかし「無事」は、難を逃れる、助かるの意味で使用されることが多く、心配している感情や、喜びの感情を読み取れる言葉です。


「無難」と「無事」の使い方の違い

「無難」は、喜びの感情や感動の感情を表すときには使いません。

まあま普通だと言う、淡々とした雰囲気を伝えたいときに使います。

「無事」は、難を逃れる、困ることが起こらない、元気と言う意味があります。

そのために、心配する感情、安堵の感情などと一緒に使うことが多い言葉です。


「無難」と「無事」の英語表記の違い

危険が少ない、安全だという意味の「無難」は、英語にすると「safe」になります。

また、欠点がない、平凡だ、普通だという意味での「無難」なら、「faultless」「acceptable」「passable」「neutral」が使われます。

「無事」は 危険から逃れた、安全な状況にいるなら「in safety」、何事もなく平穏ですの意味なら「in peace」、元気ですという意味なら「well」となります。

「無難」の意味

「無難」は、大きく分けると二つの意味があります。

一つは、危険が少ない、安心できるという意味です。

もう一つは、良くも悪くもなく普通だ、平凡だということです。

言い換えれば、面白みがないということになり、否定的な意味になります。

「無難に済ませる」「無難な人」などからは、あまりポジティブな印象は受けません。

「無難」の使い方

安全で危険が少ないときに使用する「無難」は、状況によって良い意味でとらえることもできます。

しかし、平凡でつまらないというニュアンスを感じます。

「無難な服だね」と言われて、褒められたと感じる人はいません。

他人の性格、外面、作品、物などを評価する時に使うと、低く評価していると受け止められます。

「無難」を使った例文

・『きっと彼は、無難な選択肢を選ぶだろう』
・『無難な道を通ることにしよう』
・『期待して観に行ったけれど、何とも無難な映画だったよ』
・『その靴は無難な色だから、どの服にも合うよ』

「無難」の類語

危険が少ない、安全だという意味で使う場合の「無難」の同義語は、「安心」「平穏」「手堅く」「確実」があります。

平凡だ、特徴がないという場合の「無難」と同じ意味の言葉には、「普通」「並」「平均的」などがあります。

「無難」の対義語

危険が少ない、安全だという意味で使う場合の「無難」と反する意味を持つ言葉は、「多難」「死難」「危険」があります。

平凡だ、特徴がないという場合の「無難」の対義語には、「奇抜」「挑戦的」「個性ある」などがあります。

「無事」の意味

「無事」は、大きく分けると3つの意味があります。

「台風が来たけれど、どうにか無事でした」は、危険や災害から逃れて、安全な状態にいることを表します。

つまり「大丈夫」の意味です。

「平穏無事」は、何事もなく穏やかなことで、「困ったことや大変なことがない」を意味します。

また「おかげさまで、無事に過ごしています」は、「元気だ」との意味になります。

「無事」の使い方

「無事でよかった」「無事に帰ってきてね」などは、危険な状況にいる、もしくは危険な状況に陥る可能性がある場合に、第三者が身を案じて使う言葉です。

また「助かった」などの安堵の気持ちを表すときにも、「無事だった」と言います。

このように心配する気持ちや安堵の気持ちを表現するときに使います。

「無事」を使った例文

・『旅の無事を祈っているよ』
・『大きな地震だったけれど、家は無事だった』
・『おかげさまで、父も母も無事に過ごしております』
・『無事に向こう岸までたどり着いたら、何か見つかるはずだ』

「無事」の類語

事故や災害からまぬがれた場合の「無事」の類義語は、「助かる」です。

何事もない、平常通りという意味での「無事」と同じように使用する言葉には、「穏やか」「つつがなく」が、また元気を意味する「無事」の同義語は、「調子が良い」「健やか」などがあります。

「無事」の対義語

事故や災害からまぬがれる意味での「無事」と反対の状況は、「事故に合う」「被害に合う」などでしょう。

何事もない、平常通りという意味での「無事」の反対は、「戦争などの有事」と言うように「有事」となります。

元気を意味する「無事」と反対なの、「具合が悪い」「病気」などです。

まとめ

「無難」「無事」は、使い方を間違えると、相手に失礼になることがあります。

違いをしっかりと理解して、正しく使いましょう。