この記事では、「下手の物好き」と「下手の横好き」の違いを分かりやすく説明していきます。
「下手の物好き」とは?
「下手の物好き」とは一般的にはいいません。
「下手」には3つの意味があります。
1つめは、物事のやり方が上手ではなく、手際がよくないこと、またそのさまです。
水泳が苦手な人は、息継ぎをしようとしてもうまくできず、手足を動かそうとしてももたついてしまうことがあると思います。
一方で、25mプールをスイスイと端から端まで泳いでしまう人もいます。
これに比べると、水泳が苦手な人の泳ぎは下手だといえます。
このような上手ではないことを下手といいます。
2つめは、中途半端である、いい加減である、またそのさまです。
「下手に口出しはできない」といった使い方をします。
この場合は、いい加減なことは言えないといった意味になります。
3つめは、満足できるほどの程度ではない、またそのさまです。
これで十分だというほどにはまだ届かない、中途半端といった意味になります。
「物好き」にも3つの意味があります。
1つめは、変わったことを好むです。
冷たい水の中に自ら入ろうと思う人は少ないことでしょう。
寒中水泳など行ったら凍えてしまいそうです。
寒中水泳はやりたくないという人が大多数なことを考えると、寒中水泳が好きでやりたくて仕方がないという人は、変わったことを好んでいるといえるかもしれません。
2つめは、物事におもしろみや味が出るように工夫をする、またそのさまです。
3つめは好み、趣味です。
自分が好きなものの傾向を意味します。
「下手の物好き」の言葉の使い方
この言葉は一般的には使われません。
「下手の横好き」とは?
巧みにできないくせに、その物事をむやみに好み、熱心なことです。
本業としてやっているけれど下手だといった意味ではありません。
たとえば、料理人をやっているけれど、野菜を切るのが下手だ、それでも料理を作るのが好きだといったことではないです。
本業とは離れたもので、それが下手だけれど好きで熱心なことを意味しています。
普段は会社員をしていて、休日は趣味の釣りを楽しんでいる人がいたとします。
釣りは職業として行っているものではありません。
好きでやってはいますが、下手でほとんど釣れず、出かけたけれど1匹も釣れなかったということは珍しくないです。
それでも熱心に釣りを続けています。
こういったことを指す言葉です。
「下手の横好き」の言葉の使い方
その物事が巧みにはできないくせに、むやみに好んで熱心なことを指して使用をします。
上手にできている場合には使用しません。
「下手の物好き」と「下手の横好き」の違い
正しくは「下手の横好き」です。
「物好き」には、変わったことを好む、趣味という意味があり「下手の物好き」としたいところですが、「横好き」とするのが正解です。
まとめ
「下手の横好き」とはいいますが「下手の物好き」とはいいません。