この記事では、「髭」と「鬚」の違いを分かりやすく説明していきます。
よく似た漢字を見分けていきましょう。
「髭」とは?
ります。
それは「くちひげ」です。
そのため髭というと、おもに男性の唇の上に生えた、短い毛をいいます。
中世ヨーロッパでは立派な口ひげがあることが、ひとつのステイタスに思われていました。
強さの象徴だったので、日本でも政治家や軍人は好んで髭を生やしていたという歴史もあります。
現代では手入れの行き届いた、清潔感のある髭スタイルが好まれています。
「鬚」とは?
鬚(ひげ)とは、あごの先に生えている毛のこと。
サンタクロースの顎のような、ふわふわとした毛をいいます。
鬚という、とても難しい漢字は「ひげ」と読みます。
そしてもうひとつの訓読みは「あごひげ」です。
そのためヒゲの中でも、顔の1番下に垂れている毛が鬚となります。
あごの部分にヒゲを生やすスタイルは、文明開化の頃に日本に伝わってきました。
それまでの日本ではあごのヒゲは剃るものという古風な考え方だったので、奇妙な鬚を蓄えた外国人に驚きを隠せなかったようです。
今では海外のおしゃれな俳優さんの影響もあって、短く刈り上げたスタイリッシュな鬚も話題になっています。
大人っぽく、そしてワイルドな印象に見えます。
「髭」と「鬚」の違い
どちらも「ひげ」と読みます。
「髭」と「鬚」の違いを、分かりやすく解説します。
・口ひげは「髭」あごひげは「鬚」
「髭」と「鬚」の見分けを付けたい場合は、訓読みにすると分かりやすいです。
「髭」は「くちひげ」と読み「鬚」は「あごひげ」と読めます。
そのため上唇よりも上のゾーンに生えている毛は「髭」、下唇よりも下のゾーンに生えている毛は「鬚」となります。
同じヒゲでも生えているゾーンによって、使われる漢字が異なっているのです。
ちなみに理髪店でヒゲ剃りをおこなう場合は「鬚剃り」といわず「髭剃り」といいます。
また電気式のシェーバーも「鬚剃り」ではなく「髭剃り」です。
これは「くちひげ」と「あごひげ」を区別しているのではなく、単純にお客さんに読みやすく分かりやすい漢字を選んでいるからです。
そのため「鬚」か「髭」で迷ったら、後者の「髭」にしておくと安心です。
そして「ひげ」の付く漢字は、もうひとつあります。
それは「髯」です。
勘のいい方は分かるかもしれませんが、こちらは「ほおひげ」と読みます。
ほほの辺りに生えている毛を髯と呼んでいます。
それぞれの単語を知って、おしゃれにヒゲを整えていきましょう。
まとめ
「髭」と「鬚」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「ひげ」と読みます。
「髭」は鼻の下に生えている毛をいいます。
そして「鬚」は口の下、あごに生えている毛をいいます。
どちらも男のロマンを感じさせてくれる、小粋なパーツです。