この記事では、「相談」と「質問」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「相談」と「質問」の違い
「相談」とは、悩んでいることや困っていることなどを解決するために、話し合ったり、他人の意見を聞いたりすることです。
「質問」とは、わからないことや疑わしいと思うことを人に聞いて、明らかにすることです。
「相談」と「質問」では、目的が違います。
「相談」の場合は、悩んでいることや困っていることの解決が目的です。
問題を解決するために、当事者間あるいはそれ以外の人と話し合ったり、他人の意見を聞いたりします。
「質問」の場合は、わからないことや疑問に思っていることの解決が目的です。
それらを明らかにするために人に聞きます。
「相談」と「質問」の使い方の違い
悩みや困りごとなどの問題を解決するために、人に話したり、意見を聞いたりすることに「相談」を使用します。
子どもが離乳食を食べてくれず悩んでおり、先輩ママに話しを聞いてもらい、意見を求めました。
このようなことを「相談」といいます。
わからないことや疑問点を解決するために、人に聞くことに「質問」を使用します。
子どもの離乳食を作るのに裏ごしという作業をする必要があります。
しかし、裏ごしとは何なのかわかりません。
そこで、先輩ママにやり方を聞きました。
このようなことを「質問」といいます。
「相談」と「質問」の英語表記の違い
「相談」は英語で“consultation”と表現をします。
「質問」は英語で“question”と表現をします。
「相談」の意味
「相談」とは、悩んでいることや困っていることなど、問題を解決するために、話し合ったり、他人の意見を聞いたりすることです。
「相談」は、単に話し合うことや他人の意見を聞くことではなく、それらの行為をするのは悩みや困り事を解決するという目的があります。
受験生のことで考えてみます。
受験生は、どの学校に進もうか悩むことがあるのではないでしょうか。
偏差値を考えるとここらへんかな、費用のことを考えるとこの学校かな、やりたいことをするためにはここかななど、いろいろと考えるものがあります。
どの学校にしようか悩んだとき、担任の先生や進路指導の先生、親などと話し合ったり、意見を聞いたりすることがあります。
その話し合ったり、意見を聞いたりする行為が「相談」です。
学校の先生や親に「相談」をするのは無料ですが、カウンセリングのような有料の「相談」もあります。
「相談」の使い方
悩み事、困り事などの問題解決のために、話し合ったり、他人の意見を聞いたりすることを指して使用します。
生きていると悩みや困ったことが出てきて、「相談」することも珍しくありません。
日常的に使われる言葉です。
「相談」のいう話し合いとは、当事者間で話し合うことも、そうでない人と話し合うことも意味しています。
「相談」を使った例文
・『新しい店舗を作ろうか相談をする』
・『学校のことを親に相談する』
・『いつでも親身になって相談にのってくれる』
・『ひとりで悩んでいないで相談をしてください』
「相談」の類語
「打ち合わせ」が類語です。
何かをする当事者間で前もって話し合いをすることという意味があります。
「相談」の対義語
ぴったりな対義語はありませんが、強いて言えば「抱える」です。
「抱える」には、自分の負担になるものを持つという意味があります。
悩みや困っていることは負担になるもので、それを持っているという意味で対義語です。
「質問」の意味
「質問」には、わからないことや疑問に思っていることを人に聞いて明らかにするという意味があります。
たとえば、ファンミーティングで有名人にいろいろ聞ける機会があったとします。
そこでは、「好きな食べものは何ですか」「休日はどのようにして過ごしていますか」などの発言があります。
これらの発言は、わからないこと・疑問に思っていることであり、それらを人に聞いていることなので「質問」といいます。
ファンミーティングではこのような時間を「質問タイム」といったりします。
「質問」の使い方
わからないこと、疑問に思っていることを、人に聞いて明らかにすることを指して「質問」といいます。
日常の中では、わからないことや疑問に思うことがいろいろとでてきます。
それらを解決するために人に聞くことも少なくなく、そういった行為が「質問」です。
「質問」を使った例文
・『ファンからの質問に丁寧に答える』
・『記者からの質問に戸惑いの表情を見せた』
・『好きな食べものについて質問する』
・『授業でわからなかったところを先生に質問する』
「質問」の類語
「質疑」が類語です。
研究会や会議などで説明したこと、発表したことの疑問点に対して問いただすことです。
「質問」の対義語
「回答」が対義語です。
質問に答えることという意味があります。
まとめ
2つの言葉では、人と話したり、聞いたりすることの目的が違います。