この記事では、「抗議」と「批判」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「抗議」とは?
「抗議」は「こうぎ」と読みます。
「抗議」は「相手の発言や決定、行為などを不当として、反対の意見や要求を主張すること」という意味があります。
誰かの発言を聞いた時、ひどいと感じた時、または誰かの決定が、自分に対する不利になると感じたときなどに、「抗議」をすることになります。
例えば、公共料金の値上げが発表されたとき、生活費が上がり、生活が苦しくなるかもしれません。
このような状況を防ぐため反対をする場合は、「公共料金の値上げに抗議する」という文章を作ることができます。
また、不動産会社が、住民が歓迎しない施設を作ろうとするかもしれません。
その施設ができたら、住民の不利益になると感じ、建設の取りやめを主張する場合は、「住民が集まって、不動産会社に建設中止を主張する、抗議集会を開く」などという文章にできます。
このように、反対の意見を唱えたり、要求を主張することを「抗議」という言葉で表現します。
「批判」とは?
「批判」は「ひはん」と読みます。
「批判」は、「物事に検討を加えて、判定、評価すること」という意味があります。
誰かが言ったことを、そのまま受け入れるのではなく、検討、判定、評価という手続きを踏んで、受け入れるかどうか決めるような力を養うことを、「批判力を養う」などと表現できます。
また「批判」には、「人の言動や仕事の誤り、欠点を指摘し、正すべきであると論じること」という意味があります。
誰かの言動、または仕事に謝りや欠点があると思った時、指摘して正すよう詰め寄るような行為を「批判」と呼びます。
例えば、例えば、国会議員が不正をしていることに気づいた時、国民は、不正を謝罪し、正すべきだと主張するかもしれません。
この場合は、「議員の不正を国民が批判する」などという文章にできます。
「抗議」と「批判」の違い
「抗議」と「批判」の違いを、分かりやすく解説します。
「抗議」は「相手の発言や決定、行為などを不当として、反対の意見や要求を主張すること」という意味があります。
「一方で批判」には、「人の言動や仕事の誤り、欠点を指摘し、正すべきであると論じること」という意味があります。
どちらも、相手の言動や行動などに対して、自分の意見を主張することを意味するという共通点があります。
ただし、「抗議」は、「主張する」のに対して、「批判」は、「論じる」という違いがあります。
「主張する」には「持論を認めさせようと、強く言い張ること」という意味があるのに対して、「論じる」は「筋道を立てて述べる」という意味があります。
このように、反対意見などを認めさせるよう強く言い張る場合は「抗議」を使い、筋道を立てて述べる場合は「批判」を使うようにしましょう。
まとめ
「抗議」と「批判」の違いについて見てきました。
2つの言葉には明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。