「別邸」と「別荘」と「別宅」の違いとは?分かりやすく解釈

「別邸」と「別荘」と「別宅」の違い生活・教育

自宅とは別にある住まいを指す言葉として「別邸」「別荘」「別宅」があります。

どれも毎日暮らす自宅ではない住宅を指す言葉ですが、具体的にはどのような違いによって使い分けられているのでしょうか。

今回は、「別邸」「別荘」「別宅」の違いについて解説します。

「別邸」とは?

「別邸」とは、「本拠となる住宅とは別に用意されている家」を意味する言葉です。

「別邸」とは「もう一つの自宅」を意味する言葉です。

多くの人は自宅となる家や屋敷はひとつですが、仕事や生活の都合で別々の場所に自宅があったほうが便利などの理由で本拠とは別に用意される自宅を「別邸」と言います。

東京都大阪に店を持ち行き来して生活する場合、東京の自宅とは別に大阪にも拠点となる自宅があったほうが何かと便利です。

東京にすでに自宅がありながら大阪にも別に自宅を設けたとき、大阪にも受けた2番めの自宅が「別邸」に当たります。

「別邸」「邸」は本来「大きな屋敷」を指す言葉です。

自宅を二つ以上持つ人は裕福な人がほとんどであり2番目の家もそれなりの広さの家であったことから「邸」という字が使われています。

現在では家の広さにかかわらず「本拠以外の自宅」を指す言葉として「別邸」が使われています。


「別邸」の例文

・『東京の本邸とは別に大阪にも別邸を持っている』
・『国会議員は地元に本邸、東京に別邸を持っているケースが多い』


「別荘」とは?

「別荘」とは、「避暑や保養などの目的のために自宅とは別に用意されている家」を指す言葉です。

一般に住宅という場合は「日常生活をおくる場所」という意味合いがあります。

「別荘」とは日常生活のためではなく避暑や保養など「リゾートや休養のための住まい」を意味する一種のレジャー施設を指します。

楽しみや遊びのための家なのでほとんどは過ごしやすい場所や風光明媚な土地に設けられます。

都会の喧騒を離れ穏やかな気持ちで過ごしたりアクティビティやアウトドアライフを楽しむことを目的とした家が「別荘」なので建てる際は利便性や交通アクセスよりも環境が重視されます。

「別荘」の例文

・『長期休暇はいつも別荘で過ごすことにしている』
・『たまには別荘でのんびりしたい』

「別宅」とは

「別宅」とは、「自宅とは別にあるもう一つの我が家」です。

「別宅」は一般的には「2番目の家」という意味ですが、しばしば「自宅で暮らす家族とは別の人が暮らしている家」というニュアンスで使われます。

いわゆる二重生活を送る人にとっての2番目の家が「別宅」であり愛人や妾、隠し子など「正式な家族とは別に自分が囲っている人を住まわせておく家」という意味合いを持つ言葉です。

「別宅」の例文

・『こっそりと別宅通いを続ける』
・『別宅のことが妻にバレてしまった』

別邸」と「別荘」と「別宅」の違い

「別邸」「別荘」「別宅」の違いは「目的」です。

「別邸」は仕事や生活の都合で住まいがもうひとつあったほうが便利な場合などもう一つの寝泊まりする場所として使われます。

「別荘」は避暑や保養などのんびりと余暇を過ごすための場所です。

「別宅」「別邸」と同じ意味でも使われますが、に家族ではないものを住まわせる場所という意味合いでも使われます。

まとめ

同じ意味だと思われやすい「別邸」「別荘」「別宅」ですがそれぞれ指す内容は異なります。

何のためのどのような家なのかに注目してふさわしい言葉を選んでください。