炒めるのが「チャーハン」で炊き込むのが「ピラフ」?今さら人には聞きづらい定番米料理の常識に迫る。
この記事では、「チャーハン」と「ピラフ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「チャーハン」とは?
中華料理でラーメンと並ぶ人気料理なのが「チャーハン」です。
漢字で炒飯と書く通り米を炒める料理だと思ってかまいません。
基本的には鍋やフライパンに卵を入れた後でご飯を投入する調理方法で仕上げられたものとされています。
「ピラフ」とは?
フランス料理に思えますが元々は世界三大料理の1つであるトルコ料理から生まれた米料理なのが「ピラフ」です。
その歴史は古く紀元前のアレキサンダー大王のサマルカンド遠征でも提供されたとも記述が残されています。
「チャーハン」と比較すると広域で食べられているのも特徴の1つであると言っていいでしょう。
「チャーハン」と「ピラフ」の違い
前述した通り「チャーハン」は米を炒めた料理ですが、炊き上がった米を炒めるのが最大の特徴だと言っていいでしょう。
対する「ピラフ」は生米を炒めて多様なスープやスパイスとともに炊きあげたのが特徴です。
「チャーハン」の定義
・『チャーハンと焼き飯の違いとは?』
現在の日本では炒飯と焼き飯の違いは漢字で表現した時ほどの大きな差はないと言っていいでしょう。
前者は卵を先に入れてからご飯を入れる定義が一応ありました。
しかしそれは厳格なものではなく昨今では初期段階で卵と混ぜ合わせたものを鍋に投下するなど調理方法も多々あり明確な差は実質ないと言っていいでしょう。
・『ブームでより定義が複雑化した炒飯』
基本的に「チャーハン」はジャポニカ米を使うため、「ピラフ」よりもベタッとした食感に本来はなります。
しかし近年の「チャーハン」ブームの主流はいかにパラッとした食感に仕上げるかに主眼が置かれていることは間違いありません。
このため本来の「チャーハン」が傍流になり定義が複雑化したと言えるでしょう。
「ピラフ」の定義
・『日本におけるピラフの認識』
日本では西洋風の味付けをされた「チャーハン」を「ピラフ」として提供している飲食店や商品が多いのも事実です。
大手食品会社が販売している冷凍商品も日本人に受けるようアレンジした「ピラフ」風の「チャーハン」が主流です。
これは日本に限った事ではなく中国でも見られる現象となりました。
・『日本の炊き込みご飯との違い』
「ピラフ」は各地域による具の違いはあるものの生米と具をバターや羊脂で炒めた後にスープを投与して炊き込んでいきます。
対する炊き込みご飯は基本的に米や具には手を加えない事がほとんどです。
まとめ
「チャーハン」の調理過程では最初に米を炊いておく必要があります。
その後先に鍋に卵を入れて炒め、追ってご飯を投入して熱していくのが基本的なスタイルです。
一方の「ピラフ」は米を炊かずに生米と具を脂で炒めた後にスープやブイヨンを入れて炊き込んでいく決定的な違いがあります。
但し日本では昭和40年代に「ピラフ」が料理として浸透していく過程で日本人の口に合わせた「ピラフ」風の「チャーハン」が大きな役割を果たしました。
現在でも提供、販売がされています。
これが両者の明確な違いを説明しづらくさせている要因だと言えるでしょう。