「サブプライムローン」と「プライムローン」の違いとは?分かりやすく解釈

「サブプライムローン」と「プライムローン」の違い専門用語・業界用語

金融機関のローンとして「サブプライムローン」「プライムローン」がありますが、どのような違いで区別されるのでしょうか。

今回は、「サブプライムローン」「プライムローン」の違いについて解説します。

「サブプライムローン」とは?

「サブプライムローン」「金融信用力が低く返済能力の弱い借り手に対して貸し付けられるローン」を意味する言葉です。

金融機関は住宅や自動車の購入に必要な資金を貸し出し利息をつけて分割返済されることで利益を得ます。

このような貸し出しの仕組みを「ローン」といいます。

金融機関にとってローンの最大のリスクは化したお金が帰ってこなくなる「貸し倒れ」です。

貸し倒れを防ぐには貸し出し前に借り手を調査し収入や資産などから十分な返済能力があるかどうかを確かめる必要があります。

十分な収入があれば返済負担は軽くなり無理の無い返済プランを組めますし、資産が十分にあればかりに収入が途絶えたとしても返済金を工面することが可能です。

このような収入などの経済力や就労状況などの個人属性を含めて判断される個人に対する信頼性のことを「金融信用力」といいます。

金融信用力が高いほど返済が滞るリスクは低く、金融信用力が低いほど返済が滞って貸し倒れが発生するリスクは高くなります。

一般的に金融機関は貸付金額や返済期間などを総合的に判断して十分な金融信用力が認められる利用者にのみローンを貸し付けますが、金融信用力が低い人であっても住宅や自動車など高額資産を購入したいという考えを持っています。

金融機関が用意する金融信用力の低い人を対象にした専用のローンが「サブプライムローン」です。

「サブプライムローン」はリスクのある貸し手を対象にしたローンプランなので金利も高めに設定されています。

アメリカでは収益を狙い多くの金融機関がリスクの高い「サブプライムローン」に積極的に資金を投入していました。

景気がよく低所得者にも働き口があり返済できている間は好調だった「サブプライムローン」ですが雇用環境が悪化すると状況は大きく変わります。

利用者たちが相次いで職を失ったり収入が下がったりした影響で滞納や貸し倒れが相次ぎ「サブプライムローン」は次々に破綻します。

「サブプライムローン」のはたんをきっかけにいくつもの金融が経営危機に陥ったほど影響は大きく、世界中に影響を与えるリーマン・ショックの引き金になったとされています。


「プライムローン」とは?

「プライムローン」とは、「金融信用力が高い借り手に対して貸し付けられるローン」を意味する言葉です。

「プライムローン」は簡単にいえば「返済される可能性が高い低リスクのローン」を指します。

高収入だったり高額の資産を保有していたりなど金融信用力が高く貸し付けたローンが返ってくる可能性が高い「プライムローン」は本来的な意味で金融機関が提供するローンそのものです。


「サブプライムローン」と「プライムローン」の違い

「サブプライムローン」「プライムローン」の違いは「借り手の金融信用力」です。

金融信用力が低い貸し手を対象とするのが「サブプライムローン」、金融信用力が高い貸し手を対象とするのが「プライムローン」という違いで区別されます。

「サブプライムローン」は滞納や貸し倒れリスクが高い代わりに金利が高めに設定され「プライムローン」はリスクが低い代わりに金利も低めに設定されます。

まとめ

「サブプライムローン」「プライムローン」は貸し手にとっても借り手にとっても大きな違いです。

ローンの利用を予定しているならそれぞれの違いを知っておきましょう。