選挙で重要な数として「有効投票総数」と「有権者総数」があります。
このふたつはそれぞれ何を指しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「有効投票総数」と「有権者総数」の違いについて解説します。
「有効投票総数」とは?
「有効投票総数」とは、「投票された票のうち有効であると認められた票の合計数」を意味する言葉です。
「有効投票総数」の使い方
票を投じて意思確認が行われる投票活動では投票のやり方や記入方法などにルールが定められています。
はっきりわかるよう名前を書く、一票につき記入する氏名は一人のみなど規定を守って投じられた票のみが集計の対象になり、規定から外れたものは無効とされ集計から外されます。
投票において有効と認められた効力を持つ票を「有効票」、無効とされた票が「無効票」です。
「有効投票総数」とは有効票の総数を指します。
一般的な「有効投票総数」の集計方法としては投票総数から無効票を引いて求められます。
投票は個人の意志を集計して総意を知るために行われます。
投票に参加するものはそれぞれ判断に基づいて意思を示すのが基本ですが、選択肢の全てに不同意だったり投票そのものに反対していたりなどの理由から白票を投じて抗議の意志を示す人がいます。
何も記入されていない白票は無効票として扱われるので白票を投じるものが増えると「有効投票総数」も減少します。
「有権者総数」とは?
「有権者総数」とは、「投票に参加する権利を持つ者の総数」を意味する言葉です。
「有権者総数」の使い方
何らかの理由で行われる投票にはすべての人が参加できるわけではありません。
基本的には投票のテーマに大きく関わりを持つ者のみに投票する権利が与えられます。
投票する権利を有する者を「有権者」といい、全ての有権者を合計した人数が「有権者総数」です。
「有権者総数」はそれぞれの投票ごとに異なります。
日本の国政選挙では18歳以上に投票権が与えられるため「有権者総数」は18歳以上で日本国籍を有する人の人数です。
団体や集団の選挙ではそれぞれのルールに基づいて選挙資格が決められるため「有権者総数」も投票ごとに異なります。
「有効投票総数」と「有権者総数」の違い
「有効投票総数」が投じられた有効票の合計を指すのに対し、「有権者総数」は投票する権利を持つ人の合計です。
全ての有権者が有効票を投じると「有効投票総数」と「有権者総数」が等しくなります。
投票率が50%で有効票と無効票が半々だった場合「有効投票総数」は「有権者総数」の4分の1に当たります。
「有効投票総数」の例文
・『有効投票総数10万票のうち6万票を獲得して当選した』
・『棄権や白票が多かったので投票総数に比べて有効投票総数が少ない』
・『選挙管理委員会から有効投票総数について発表があった』
「有権者総数」の例文
・『有権者年齢が18歳に引き下げられたので有権者総数が増加した』
・『人口は多いが子どもが占める割合が高いので有権者総数は少ない』
・『有権者総数が少ないほど一票の重みが増す』
まとめ
「有効投票総数」と「有権者総数」は選挙結果を理解するために重要な言葉です。
表す内容は難しいものではないので正しい意味を理解しておきましょう。